浜家の休日
本日は休日。
浜家では久しぶりに家族みんなで日帰りで温泉に行こうという話になりました。
みんなウキウキワクワク出発です。
シュッパツシヨカー!
ハーイ!ワイワイ ガヤガヤ キャッキャッ
~ところ変わってここはゆったりたっぷりのんびりな、とある白浜温泉~
「さて!着いたで!ほな早速温泉入って、出たら皆でゆっくり夕飯にしよか!」
「ええ、そうしましょうか」
すると、彩浜がトットットッと永明の足元に走っていきました。
「おとうしゃん!おんせんはいるでしゅ!」彩浜は永明の足に抱きつき顔を見上げてニコニコして言いました。
「あぁ…彩ちゃん、温泉は一緒には入れへんのやで…」永明が申し訳なさそうに言うと、
「!!」彩浜はお目目をまん丸にして驚いてしまいました。
「彩ちゃんは2歳になったからね、お母さんたちと一緒に入りましょうね」良浜がそう告げると、
彩浜は永明にぎゅっとしがみつきました。
「や!でしゅ!さいはおとうしゃんとはいるでしゅ!」彩浜は必死になって言いました。
「お父さんもな…彩ちゃんと一緒に入りたいんやが、ここの温泉の決まりで無理なんや…」
「彩ちゃん、お姉ちゃまたちと温泉一緒に入ろ!遊んであげるから!ね!」
「ね!彩ちゃん、楽しいよ!」
「やー!おとうしゃんとがいいでしゅ!」
「そうそう!彩ちゃん、お父さんはね、これからお風呂にいるライオンさんやクマさんをやっつけなきゃいけないんだよ」桜浜は機転を聞かせて言いました。
「そう!そうなんや!彩ちゃん、お父さんはな、男湯にいるライオンさんやクマさんをやっつけなあかんのやで!だから彩ちゃん、危ないさかいお父さんのところに来たらあかん!」永明はできるだけ真剣な顔付きで言いました。
「おとうしゃん…たべられちゃうでしゅ…グス…ヒック…ああーん!ああーん!おとうしゃーん!」
「桜浜、桃浜、彩ちゃんを抱っこして連れてきてちょうだいな」
「はぁい!彩ちゃん、お父さんは大丈夫だから行こうね!」
「お姉ちゃまたちと一緒にお風呂入ろうねー!」
「おとうしゃーーーん!!」永明から引きはがされた彩浜が叫ぶと、
「彩ちゃぁーーーーん!!」永明も彩浜に釣られて叫んでしまいました。
チョットー!ワタシタチワルモノミタイジャナイノ!ヤダー!
~こちらは永明さんのいる男湯~
チャポーン…カコーン…
「浜興業さん、お久しぶりです」
「おぉー!ライオン商事さん、お久しぶりですなぁ!」
「見てましたよ。いいですなぁ。お嬢さんたちに慕われていて、うらやましいですよ ワハハ」
「いやいや、お恥ずかしいところを。まだ一番下の彩浜が小さいのでね。どうしても一緒に入りたがるんですわ ガハハ」
「ライオン商事さんのおっしゃる通りだべ。浜興業さんは娘さんに懐かれていてうらやましいだべなぁ。うちの娘たちはもうすっかり男親に寄り付いてもくれんでな。ワハハ」
「これはこれは、エゾヒグマ建設さん。お久しぶりですなぁ!おー!息子さんたちは三つ子ちゃんでっか!賑やかでいいですなぁ ガハハ」
永明さんは、仕事関係の友人たちと温泉に浸かりながら、しばしの歓談を楽しんでいます。
~こちらは浜家女子ご一行さまのいる女湯~
チャポーン…カコーン…
「さあ彩ちゃん、頭洗うから、お耳をふさいでてね!」桜浜が言うと、
「はいでしゅ!」彩浜は両手で小さなお耳をふさいで、お目目もぎゅっと閉じました。
「じゃあ私は結ちゃんを洗ってあげるね!」桃浜は結浜に言いました。
「わーい!洗ってくれるの!じゃあゆいは、お母さんのお背中洗うー!」
「あらあら、ありがとう ウフフ」
キャッキャッ!アハハ! アラアラ ウフフ! ザパァ~ メガ、メガァー!ピキー!
~ここは温泉のロビー~
女湯ののれんをくぐりロビーに出ると、永明さんが待っていました。
「あなた、お待たせしました」
「おお、みんなゆっくりできたかいな?」
彩浜がトットットッと永明の元に走り寄っていきました。
「おとうしゃん、ライオンしゃんとクマしゃんやっつけたでしゅか?」
すると永明の横にいたライオンさんとエゾヒグマさんが彩浜の目の前に現れました。
「がおー!お父さんにくっついてる旨そうな子はこの子かな?がおー!」
「うおおー!甘えん坊さんは甘くて美味しいだべよ!うおおー!」
「!!ビクッ!…さいは、さいはおいしくないでしゅ!おとうしゃんもたべちゃだめでしゅ!」彩浜は慌てて、永明の脚をぎゅっと抱きしめました。
「がおー!」「がおー!」「がおー!」
続けてエゾヒグマの三つ子ちゃんたちも彩浜をおどかしました。
彩浜は青ざめて、永明の脚を掴んでるお手手にますます力が入ってしまいました。
すると、永明が、
「わしの彩浜に何するんや!悪いライオンさんやクマさんたちはこうしたるで!エイっ!」と、
空中に大きくバッテンを描くようにしてやっつける真似をしました。
「がおー…痛てててて…やられたぁ」
「うおおー…やられたでな…」
「うわー」「ぎゃあー」「いてて…」
ライオンさんやエゾヒグマ親子は、男湯で打ち合わせたようにやられた振りをしてくれたのでした。
彩浜はまたまたお目目をまんまるにして、永明を尊敬の眼差しで見上げています。
永明はライオンさんとエゾヒグマさん親子に、そっとお礼の目配せをし、お互いに今度また会いましょうと合図をして別れました。
良浜と桜浜、桃浜、結浜は彩浜に気付かれないように笑っていました。
~ここは再び…浜家の大きなリビング~
浜家ファミリーが温泉から戻ってきました。
「あー!温泉気持ちよかったー!」
「楽しかったねー!」
「さっきな、温泉で久しぶりにジャージー乳業さんに会うてな、フルーツ牛乳をもろたから早速みんなで飲もか!」
「ジャージー乳業さんのフルーツ牛乳すっごく美味しいよね!」
「うん!うん!わたし大好き!」
「ゆいも好きー!」
「さいも!さいもにゅうにゅうのみたいでしゅ」
家族みんなでちょうどいい具合に冷えたフルーツ牛乳を飲み始めると、一瞬リビングが静かになりました。
ゴクゴクゴク……っぷはーっ!!
はー!うまい!
おいしー!
おいしいでしゅ!
キャッキャッ アハハ ウフフ ガハハ ワイワイ ガヤガヤ
「さーて!じゃあお風呂に入るとするかいな!ガハハ」
「さい、おとうしゃんとはいるでしゅ!」
「ゆいもー!ゆいも入る!彩ちゃん、お風呂で遊ぼ!」
「はいでしゅ!」
「さっき温泉入ってきたばかりなのに、また入るのー?」
「お父さんも、結ちゃんも彩ちゃんも、元気ねぇ」
「あなた、湯疲れしないですか?」
「これくらい大丈夫や!なぁ?一緒に入ろな!ガハハガハハ」
わーいわーい! キャッキャッ! アハハ! ガハハ! チャポーン…ザバー…
しばらくして、永明と結浜と彩浜がお風呂から上がってきました。
良浜が心配したとおり案の定三人はグッタリ湯疲れして、リビングのふかふかのカーペットの上で寝てしまいました。
グーグオオー
グースピー
スウスウ…
大中小のいびきがリビングに響いています。
良浜と桜浜と桃浜は、寝入ってしまった三人に優しく毛布をかけてあげました。
そして、良浜、桜浜、桃浜は温泉まんじゅうを食べながら、
今日温泉で食べたお食事のことや、温泉でしてきたエステやネイルの話に花を咲かせるのでした。
まだまだ温泉の余韻を楽しみながら、浜家の夜はゆったりと更けていきます。
おしまい
とても楽しく読ませてもらいました
こっちのさいちゃんもかわいくてすきでしゅよ、ええ
浜家のおはなしいつもすごく優しくて大好きです
こっちの彩ちゃんが小さくて純粋無垢で可愛いキャラなのに
ちょいちょい正雄ネタや社長ピキネタを織り交ぜてくださるところも最高に好きです!
お姉ちゃんズもかわええ
荒れ果てた心の癒しになりましたw
是非是非よろしくお願いします
今日も素敵なお話ありがとうございます
お父さんと末っ娘、お姉ちゃんたちと末妹のやりとりが可愛くてほっこりします
仲良し家族のお話しにいつも胸がいっぱいになるんでしゅよ えぇ
次回も楽しみに待ってましゅね ススゥ
ほっこりできました。
次もお待ちしてます!
雰囲気が心の中に浮かんできます
温かくなるお話いつもありがとうございます!
温泉のお話もとても楽しかったです~
おっちゃん達がガヤガヤしてる光景もクスっとなりました
いつもありがとうございます
今日も楽しく読ませていただきました!
ライオンさんとエゾヒグマさん親子、グッジョブでしたねw
次回も楽しみにしております
本当にそのまんまのキャラだと妄想してます。
みんな優しくて大好き♪