ポムポム上野　【ねぇねは夏休み】1〜2-2022/06/29(水)

ポムポム上野　【ねぇねは夏休み】

今年は早々に梅雨が明けて、一足早く夏が来た
自転車を漕いでクライアントさんに向かうプミ子はいつも汗だくだ

「ひぃ～気のせいかちょっとくらくらする！」
そう言って事務所に戻ると、薄暗い上に思ったよりも室内は涼しくない

「お帰りなさい、プミ子さん」
所長が元気な声で迎えてくれる

「涼しくないわよね？節電よ、節電」
あぁ、そうだったこの数日の暑さで電力需給のひっ迫が続いている
仕方ない、みんなで頑張って夏を乗り切らなければいけない
冷蔵庫から経口補水液を取り出し、ゆっくり一口飲みこんだ

「７月初めからお仕事が入ったわよ、プミ子さんご指名よ
あなた、本当に人気ね」

ポムポム上野　【ねぇねは夏休み】

「はいっ！ありがとうございます」
慌てて手帳を取り出しスケジュールを確認した

「双子ちゃんのお家よ、以前CM撮影に付き添ったわよね？」
覚えている、あの頃はまだ小さくてコロコロ転がるようにプミ子に
まとわりついてきて、それでいて絵本を読むとじっと落ち着いて
お膝に座ってくるあの姿を

遠くに住む双子の姉が夏休みを利用して帰省してくるのだが、荷物が多いのと
帰省中にお部屋の工事が入るため、少し、ほんの少ぉーしお部屋のお片付けが
必要で、ご両親が車を出してお迎えに行かなければならないそうだ
その間の双子ちゃんとの留守をプミ子が頼まれたのだ

「大きくなりましたよね、双子ちゃん、この前リンゴを食べる練習しているってテレビで見ましたよ」