七夕物語~雨のち星空:3話
静かな夜の動物園に大きな足音が響きました。リーさんが全力疾走しています。
シャンの様子を見てきて、と奥さんのシンコさんから頼まれたのです。
小雅ちゃんの母ちゃんは、シンコさんへお詫びの電話を入れていました。
お泊り中止の事情を聞いたシンコさんは
「泣いているかもしれないからそっと見てきてね」
と、リーさんに言ったのですが。
鉄扉ばああああん!
「シャンちゃんっ!」
「ぷみぃっ!」
いつの間にか寝てしまっていたシャンシャンは、びっくりして飛び起きました。
その弾みで、台のすみっこに集められていた折り紙や七夕かざりが舞い上がりました。
「ああああ!なんか色々ごめん!」
「あっパパ!まってくだしゃい!」
慌ててかき集めようとしたリーさんに、シャンシャンが言いました。
「おほしさまとかスイカとかがありましゅ!」
「ん?ああ!これは丁寧に拾わなきゃいけないな」
「こまさちゃんとつくりまちた」
「上手だねえ、ん?これはりんごかな?」
「それはスイカでしゅ」
「ううん、見てごらんシャンちゃん」
リーさんは緑と黒のしましまのまあるい紙を渡しました。
「これはここをめくるとスイカが、あれっ?」
小雅ちゃんが絵本を真似て作ったスイカには、もうひとつのページがあったのです。
ぺらり
開いたページの左側は、白いお皿に大きな赤いりんごがのっています。
そして右側には、シャンシャンの似顔絵が描かれています。まあるい笑顔です。
「よく出来てるなあ、もう一度パパに見せてくれる?」
「うわああああん!」
「ど、どうしたの」
「シャン、こまさちゃんにいじわりゅしたでしゅ!」
「えっえっどゆこと」
「こまさちゃんに、ぷんってしたでしゅうう!」
シャンシャンは再び泣き始めてしまいました。
(小雅ちゃんが意地悪しちゃったって聞いたんだけどなあ?うーん?)
リーさんの頭上に、はてなマークが飛び交いました。
「あとでしゅね、ちがうんでしゅ」
「違う?」
「シャンはにんじんがきらいでしゅ、うわああん」
「うん?うーん?」
リーさんの頭上のはてなマークは、どんどん増えていきました。
続きをありがとシャン
リーさん呼びは、新しいパターンでしゅね
遠山の金さんみたいでかっくいいでしゅよ
リーさんの頭にはてなマークが増えていくところもかわいいでしゅ
続ききてたー!
やっぱりシャンちゃんは小雅ちゃんが嫌いなんじゃなくにんじんが嫌いって言いたかっただけなんだよね
小雅ちゃん、シャンちゃんの似顔絵も描いてたなんてどれだけお泊まりを楽しみにしてたかと思うと…(ノω・、)
早くふたりが仲直りできますように
自分が子どもだった頃にも友だちとの小さな行き違いで胸を痛めた日々があったなぁと懐かしく思い出しています
そしてリーさんの慌てぶりw
続きがとっても気になります
続きが気になるのでプミは今日はお休みしましゅね
プミちゃんかわいい
続きがとっても気になります