～ここは浜家の大きなリビング～-2023/06/02(金)

～ここは浜家の大きなリビング～

「あーん、あーん」
「あら、誰か泣いてるわ。楓ちゃんね」
ﾄﾞｽﾄﾞｽ…ｶﾞﾁｬ

「どうしたの？大雨がこわいの？」
「あーん、あーん…ｸﾞｽｯ」
「まあ！彩ちゃん。泣いていたの彩ちゃんだったの！」
「さい、雨きらいでしゅ。いっぱいの雨こわいでしゅ…ｸﾞｽｯ」
「おねえちゃま、よちよちでちゅ。こあくないでちゅよ」
「ありがと…楓ちゃん…ｸﾞｽｯ」

「おかあさーん、ゆい、雨戸ぜんぶ閉めてきたよ！」
「ありがとう、結浜。結浜に全部任せてしまってごめんね」
「いいよ！だって、ゆい、今ここでは長女だもん。しっかりできるもん！」
「うふふ、ありがとう。頼もしいわ」
「彩ちゃん、雨戸閉めたから雨の音だいぶ聞こえなくなったでしょ？」
「はいでしゅ。さっきよりこわくないでしゅ」

「さあ、みんな、お腹すいたでしょ。今日はね、ホットプレートでお好み焼きにしようと思ってるのよ」
「わーい！ゆい、お好み焼き大好き！」
「ふうも！ふうも！おこのみやき、だいしゅきでちゅ！」
「さいも、お好み焼き焼くのやりたいでしゅ」
「じゃあ、みんなでお好み焼き焼きましょうね」
「ゆい、お父さんと、桜浜おねえちゃまと桃浜おねえちゃまとのテレビ電話つなぐね！」

「お父さーん！桜浜おねえちゃまー！桃浜おねえちゃまー！聞こえるー？」
「おー！結浜、そっちは大雨大丈夫か？ニュースで和歌山が大雨で大変かて聞いたんやけど　ｼﾝﾊﾟｲ…」
「お父さん、うん、すごい雨だけど今ね、雨戸全部閉めたらね、雨音と風の音がだいぶ聞こえなくなったよ」
「結浜が雨戸閉めてくれたんか！ありがとう。わしがそっちにおったらな、全部やったるのにな。申し訳あれへんな」
「結ちゃーん！そっちは大丈夫ー？」
「おねえちゃまたち！大丈夫だよ！あのね、これからね、お夕はんにお好み焼きしようって言ってるの！」
「わー！いいわねぇ、お好み焼き。お母さんのお好み焼き美味しいのよね。わたしたちは麻婆豆腐と水餃子よ」

今夜は雨戸を締め切って、雨と風の音を聞きながら、良浜お母さんお得意のお好み焼きをみんなでお手伝いするのです。
大きな画面のテレビ画面に映った永明さんと桜浜ちゃん、桃浜ちゃんも一緒に、楽しくおしゃべりしながら、賑やかなお夕はんです。
ﾜｲﾜｲ.ｶﾞﾔｶﾞﾔ.ｶﾞﾊﾊ.ｷｬﾊﾊ.ｱﾊﾊ…

浜家の家族はいつもと変わらず楽しい時間を過ごすのでした。

おしまい