101: 以下、名無しにかわりましてVIPが実況します 2018/11/22(木) 00:13:34.05 ID:fumj43jr0
小雅はコタツに入って黙々と手袋を編んでいた。
ゆうべ母とお揃いのニット帽を編み上げ とても喜んでもらえたのが嬉しくて嬉しくて、「よーし次はお揃いの手袋を編むぞー!」と張り切っているのだ。
「出来た!!」
ようやく大人片手分が編み上がった
「次はもう片方だ♪」
頬をうっすら桃色に染め、目をキラキラさせながら次の毛糸玉を取り出そうとセリアの袋に手を入れガサガサ……………ハッ!
“毛糸玉が無い!
どうしよう毛糸が足らない。
こないだ母ちゃんにおねだりしてセリアで毛糸玉をたくさん買って貰ったばかりだし…”
ついさっきまでのニコニコ顔がみるみる泣き顔に
我慢しよう。また今度 珍々軒でお手伝いして毛糸玉を買おう。
103: 以下、名無しにかわりましてVIPが実況します 2018/11/22(木) 00:17:54.63 ID:fumj43jr0
ポッポーポッポー
しょんぼりしてる小雅を慰めるかのように鳩時計が鳴った。
「あ、もう四時だ。母ちゃんが帰ってくる。お湯沸かさなきゃ!
小雅は台所に行き やかんをコンロにかけた
夏は冷たくひやした麦茶
冬は温かい番茶が小雅家の定番だ
「あ!洗濯物入れないと!わー」バタバタバタ
編み物に夢中になって洗濯物の取り込みをすっかり忘れていた小雅は慌てて居間に戻って
窓を開けた。
ヒューと冷たい北風が部屋の中へ吹き込む
「うわぁ寒い、母ちゃん早く帰って来ないかなぁ…
外干しで冷たくなった洗濯物をコタツの中に入れ、1枚ずつ取り出し丁寧に畳んでいると玄関の鍵を開ける音がした