ー温泉プミ女将の湯けむり事件簿⑧
シンコは席に着いて一皿一皿運ばれてくる料理の量を見ては(少ない)と思った。
何度か「次のお料理から大盛で」と言いそうになるが、周りのテーブルの上品な紳士淑女達は味の感想は語り合っても、量の感想など誰も話していないので止めておいた。
デザートを食べながら近くにいたウェイターに
「これでお食事はおしまいかしら?」と尋ねると、シンコの満足していない様子にウェイターは
「はい以上でございますが10時から別のラウンジでうどん等の軽食がお召し上がりいたただけます」というではないか。
シンコは10杯は食べよう!と決めたが、明日の朝も昼も夜も食べ放題ではないことが分かり浮かない顔でラウンジを後にした。
「ではみんなでしゃがしましゅよー」とプミ子が言うと力男も
「それはいい。明日は皆で宝探しだー」とプミ子の提案に乗った。
「思い出すなープミ子が小さい頃に行った筍掘り。懐かしいなー」と親子ではしゃいでいた。
「お義父さん探し物は筍とは訳がちがいますよ」と湯庵は言ったが、
「アリガトウ ボクモ モウスコシ ガンバッテミル」
とチーザイは嬉しそうだった。
湯庵はなぜ力男がプミ子に「女将の修行はどうした?宝探しの前にやるべきことがあるだろう」と言わないのか?
いや言って欲しいのだ、何故なら自分がプミ子には言えないからだった。
プミ子が嫁いできて間もない頃、あることでプミ子に意見を言ったところ宿の庭の植木をすべて暴れながら丸刈りにしたプミ子には何も言えなくなったのだ。
大女将の顔が浮かんだ湯庵もシンコと同じように浮かない顔でワインをがぶ飲みした。
「おたからしゃがしーおたからしゃがしープミプミ」
…つづく
>>417
おはなしキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
今日もありがとう!続きも楽しみなの~
シンコは10杯は食べよう!と決めたwwwwww
プミ子って嫁いでたんだw
シンコさん、シリアスなシーンだけど、ツボが散りばめられ過ぎて、吹きまくったw
チーザイくん、探し物何か分からないけど、見つかるといいね
>味の感想は語り合っても、量の感想など誰も話していない
ワロタww
>あることでプミ子に意見を言ったところ宿の庭の植木をすべて暴れながら丸刈りにしたプミ子には何も言えなくなったのだ。
ここが一番好きw