上野のしあわせ家族 徒然日誌★-2019/06/24(月)

夫が職場で倒れた。
私は家路を急ぐ。万一の事があったら…
一人娘を抱えて生きていく事になったら…
悪い想像ばかりがふくらむ。
胸のドキドキが止まらない。
どうしよう…どうしよう…

家に着くと夫は布団を敷いて寝ておりその横で娘がちょこんと心配そうな顔で座っていた。「あなた！」私はそばに駆け寄った。「やあ、ママ」笑いながら夫は言った。「大丈夫だよ。大したことないからね。ちょっと気分が悪くなって吐いただけだよ。」
私はほっとしたのと安心したのと同時に涙が溢れた。
「私、あなたにもしもの事があったらって
心配で心配で…」
「ハハハ 大袈裟だなあ。心配性なんだからママは」
「どちたの？ママ？かなちいの？」
娘が不安そうな顔でのぞきこんだ。
「ううん、何でもないの」私は涙をぬぐった。「そう、何でもないんだよ。ママの笹がゆ食べたらすぐ元気になるよ！」
「リンゴジュースも作るわね。急いで支度するわ」私は台所に向かった。

「リンゴジューちゅ おいしいでしゅ」
娘も喜んで飲んでいる。
夫も笹がゆをお代わりした。
「ママありがとう。美味しかったよ！明日からまた頑張るぞ！」
「えっ!!明日くらい休めばいいのに」
「もう大丈夫だしママだけ働かせる訳にはいかないさ」
でも…こんなときでも私を気づかってくれる夫の優しさが心に染みる。
「辛くなったらすぐ帰って来てね」
「うん、そうするよ」

娘が寝たあと夫が言った。
「来年は家も建つし今がふんばり所だな。」そうよね、私もまだまだ頑張らなきゃ!!
「頑張ろうな！ママ。シャンの為にも」
「もちろんよ。あなた。」
私達は手を取り合い決意を新たにした。

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徒然日誌★