リーリーのドレス9〜12-2019/07/06(土)

～～リーリーのドレス9～～

「ﾌﾟﾐちゃん、僕はタンタンさんと大人の話があってね」
「ちょっと向こうでﾋﾟｷちゃんと遊んでおいで」

(あ、察し)
「ﾋﾟｷｰ(ｾﾝﾊﾟｲあっちで遊び…じゃなくてﾊﾟﾄﾛｰﾙしましょﾋﾟｼｨ)」

「イヤでしゅ！おとうしゃんと一緒がいいの！一緒がいいの！うわーんうわーん！」

(困ったなあ、これじゃ採寸ができない)

「ﾌﾟﾐちゃん、私の大好きな飼育員のおじさんを紹介するわ」

「大好きなんて照れるなあ」
「ﾌﾟﾐちゃん、こんにちはー」

「おじさんこれから隣の使ってないお庭のお手入れをするんだ」

「すっかり荒れちゃってね」
「ﾌﾟﾐちゃん剪定が得意なんだってね」

つづく

～～リーリーのドレス10～

「おじさん一人じゃできないよ」
「ﾌﾟﾐちゃんが剪定を手伝ってくれたら助かるなあ」

「セ・ン・テ・イ」
「なんて素敵な響き…ｳｯﾄﾘするでしゅ」

「松平造園の親方ﾌﾟﾐの血が騒ぐじぇい！」
「でちたちよ！立ち上がれ！」

ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｵｫーーーｯ！

「ﾋﾟｷｰ(おやかたぁ～！)」
「ﾋﾟｷｰ(機嫌直ってよかったﾎｯ)」

「でちよ、現場まであないいたせ」

「でち？おじさんもかい？」
「では親方あない致しますﾌﾟﾌﾟﾌﾟ」ﾌﾟﾐﾁｬﾝ ｶﾜｲｽｷﾞ

つづく

～～リーリーのドレス11～～

「タンタンさん、助かりましたよ」
「いいのよ、おじさんも久しぶりに子供が来て嬉しいと思うわ」

～採寸中～

「こんなにたくさんの場所を測るんですね」
「そうよ そうするとね、体にフィットてキレイなドレープが出るのよ」
「キレイなドレープ…」(震え声)
「でも時間がかかるからシンコちゃんはバイトに行けなくなって悪かったわね」
「ﾌﾟﾐちゃんの時は100さんのお宅でねんねしてる間に測れて助かったわ」

「起きちゃうんじゃないかって僕もハラハラしましたよ」

「さあ、できた」
「２週間ぐらいで送れると思うわ」

「上野郵便局の局留めでお願いします」
(シンちゃんにバレたら大変だ)

「わかったわ」
「僕はﾌﾟﾐちゃんの様子を見てきます」

ﾊﾟﾀﾝ

(やっぱりシンコちゃんには内緒なのね)
「いろんなパンダさんがいるものね」ﾆｯｺﾘ ﾎﾎｴﾐ

つづく

～～リーリーのドレス12～～

～その頃、隣の庭では～

「ｷｴｰ！ｷｴｰ！暴れ太鼓が火を吹くぜぃ！」

ﾄﾞﾄﾞﾄﾞ ﾄﾞﾄﾞﾄﾞ ﾄﾞﾄﾞﾄﾞ

「雑草は一本残らじゅ地獄行きでつ！」
「新芽も一本残らじゅ地獄行きでつ！」
「ﾋﾟｷｰ！(新芽ﾀﾞﾒｪ！)」

ｸﾙﾘ、ﾄﾞﾃﾞｰﾝ

「ﾋﾟｷｰ？(ｾﾝﾊﾟｲ撃たれ芸？)」
「わあ、ﾌﾟﾐちゃん頼もしいなあ」
「おじさんすっかりファンになっちゃったよﾆｺﾆｺ」

～祭の後、すっかりハゲ坊主になった隣の庭～

「今日はこのくらいで勘弁してやるでしゅ」
「次はこんなもんじゃ済まないｾﾞｪ！」
「ﾋﾟｷｰ(やっと発作が治まったｶｼﾗ)」
「ﾌﾟﾐちゃんかわゆすﾊｰﾄ」

つづく