ここは浜家の大きなリビング〜はじめてのおつかい-2020/03/01(日)

～ここは浜家の大きなリビング～
お昼ごはんが終わり、家族みんなで食後のお茶を楽しんでいる。

結浜「ねぇーねぇー、おかあさん。早く雑誌買いに行かないと売り切れちゃうよぉ！」

良浜「大丈夫ですよ。まだ売ってますよ」

結浜「えー！だってKing & Princeの表紙だもん！人気あるから売り切れちゃうもん！」

良浜「そうなの？後で買い物に行くから見てくるわね」

結浜「んー絶対だよー」

永明「なんやなんや、結はほっぺた膨らませて何を言うとるんかな？ん？　ﾆｺﾆｺ」

結浜「あーおとうさん！あのね、おかあさんがね、雑誌買っても良いって言ってくれたんだけどね、まだお買い物に行かないって言うの。結、早く行きたいの」

永明「おぉそうかそうか。良ちゃんは忙しいからね、父さんが行ってこようか？」

結浜「ほんと！おとうさん！」

永明「ああ、父さん行ってくるよ。良ちゃん、買ってくるものメモして渡してくれたら、わしが行ってくるよ」

良浜「あら、良いんですか？じゃあ私も一緒に行きますよ」

永明「いやいや、今は何とかウィルスってのが人間たちに流行ってるらしいから、一応私たちも気をつけよう。ここは私１人が行ってくるから。良ちゃんは子供たちとゆっくり待っとって」

永明「じゃあ、みんな買ってきてほしいものを言ってって。結浜は雑誌だったね」

結浜「うん！ananっていう雑誌でね、表紙がKing & Princeでパンダさんの着ぐるみ着てるの！」

永明「anan…っと　ﾒﾓﾒﾓ 表紙が…何だったかな？」

結浜「King & Prince！だよ！」

永明「きんぐあんどぷりんす…ｶｷｶｷ じゃあ次は彩ちゃん。彩ちゃんは何がほしいのかな？　ﾆｺﾆｺ」

彩浜「さいひん、おりがみがほしいでしゅ」

永明「折り紙か！買ってきたら、父さんと一緒に折り紙しよな！」

彩浜「はいでしゅ　ﾆｺﾆｺ」

永明「次は桜浜、桃浜！何が良いかな？」

桜浜、桃浜「わたしたちは一緒のものをお願いしたいんだ。スタバのさくらさくらんぼフラペチーノ買ってきてほしいの！」

永明「…なんやなんや、急に英語でペラペラ話されて聞き取れへんかった。もっかい言うてくれるか？」

桜浜、桃浜「スタバのさくらさくらんぼフラペチーノ！！」

永明「あー！スタバな！スタバ父さんも知っとるよ！あそこは注文がややこしいて有名なんやな！」

桜浜、桃浜「大丈夫？もっと詳しく説明した方がいい？」

永明「大丈夫やって！父さんもスタバくらいは行ったことあるんやから！心配せんでええよ」

永明「じゃ、行ってくるわ！」

永明「本屋と文房具屋はこれで終わりだな。順調、順調！」

「さてと…次は。…スタバだな…」

「…桜浜と桃浜がやけに不安そうにするから、スタバに行ったことあるなんて見栄張って言うてしもたけど、わし本当は一度も行ったことないねんな…」

「いやな、コーヒーの名前がえろう長くて、サイズ選びも難しうて…っていうのは仕事仲間のエゾヒグマさんから聞いたことあんねんけどな」

永明はスターバックスの看板を見上げた。

「よしっ！行ってくるぞ！なーにこわない、こわない！大丈夫や！」

店員さん「お決まりでしたら、ご注文をどうぞ」

永明「（メモをチラッと見る）さくらさくらんぼフラペチーノを６つお願いします（ホッ…言えた）」

店員さん「さくらさくらんぼフラペチーノを６つですね　ﾆｺﾆｺ」

永明「ああ、そうやった、サイズね！サイズは、んー（彩ちゃんは大きいと飲みきれないか、でも１人だけ小さいのもかわいそうやしな）じゃあ、６つ全部、大でお願いします！」

店員さん「…大ですね。このカップの大きさですけど、よろしいですか？」

永明「ああ、それでええよ！おおきに！ﾆｺﾆｺ」

「いやあ、スタバさんは注文がえらい難しいて聞いてたんやけど、そんなことあらへんかったな　ﾜﾊﾊ」

「今はコーヒーの名前が長いのが流行りみたいやけど、わしの若い頃は略すのがナウかったんやで。
レーコーって言うてな、アイスコーヒーのこと言うんですわ！レモンスカッシュをレスカって言うたりしてな！　ｶﾞﾊﾊ」

店員さん「そうなんですね！今とは違いますねぇ」

「こんなにたくさんご注文いただいて、ありがとうございます。ご家族にですか？　ﾆｺﾆｺ」

永明「そうなんです、いやあ娘たちにね、さくらさくらんぼフラペチーノ（もう、お手のもんや）が飲みたいって、おねだりされてね　ﾌﾊﾊ」

店員さん「優しいお父さまなんですね！」

永明「いやいや、そんなことあらへんよ。…でもね、正直言うて、娘たち可愛いんですわ！
わしの妻もね、これまたべっぴんさんでね。娘たちは妻に似たんでしょうなぁ　ﾜﾊﾊ …写真見ますか？見る？」

ｶﾜｲｲﾃﾞｼｮー　ｶﾞﾊﾊ ｵｼﾞｮｳｻﾝﾀﾁ ｶﾜｲｲﾃﾞｽﾈｴ ﾆｺﾆｺ ﾜﾊﾊ

ここは浜家のリビング

結浜「おとうさん遅いー！」

桜浜「どうしたんだろ？スタバの注文戸惑ってるのかなぁ？」

桃浜「やっぱり、誰か一緒に行けばよかったかなぁ」

良浜「大丈夫ですよ。もうすぐ帰ってきますよ　ｳﾌﾌ」

彩浜「おとうしゃん、帰ってきたらいっちょにおりがみしゅるでしゅ」

家族の心配をよそに、気を良くした永明はスタバのカウンターで話し込んでいるのであった。

おしまい