アルンの冒険~【母の日】のために(ケーキ作り編)⑧
シャンシャンは洞窟カフェに入ると、みんなの手を洗わせて消毒をしてから、また三角巾とエプロンを着けてあげました。
シャン 「これでいいでしゅよ」
アルン 「シャンおねえちゃん、ありがとう!」
シャオ・レイ「ねぇね、あいあとー!」
シャン 「ふふふ、はやくとうしゃんのところへ行ってらっしゃい」
リーリー 「おぉー!みんな準備万端だね!」
シャオ 「とうしゃん、はやくー」
リーリー 「ははは、ごめんごめん。じゃあ始めようか!」
リーリーがキッチンにあるダイニングテーブルの真ん中に大きなボウルに入った山のようなホイップクリームを置くと、おちびさんたちは、おめめをキラッキラさせました。
リーリー 「じゃあ、クリームをケーキに塗っていこうね。ホールケーキはアルンくんが、シャオくんとレイちゃんはカップケーキにデコレーションしていこうね」
アルン 「あ…」
アルンが何か言いたそうにしていることにリーリーは気づきました。
リーリー 「ん?どうしたんだい?アルン」
アルン 「あ、ううん。だいじょぶ、なんでもないの」
リーリー 「アルン、ケーキのデコレーションでアルンがしたいイメージがあるんだね。おじさんに遠慮なく言ってごらん?」
アルン 「あ、えっと…えっと…」
リーリー 「アルン、おじさん言ったろ?最高の【母の日】にしようって。だからアルンにアイディアがあるなら、それを言ってごらん?おじさんが叶えてあげるから」
アルン 「うん…あの…あのね…ママはね、ピンクいろがしゅきなの。だからケーキ、ピンクにしたいなぁって…あと…」
リーリー 「あとは、なんだい?」
アルン 「んとね…んと…ママ、おはなもしゅきなの。ケーキにおはなちゅけたいの」
リーリー 「よし!ケーキにはピンク色のクリームを塗って、お花のデコレーションをしようね!」
アルン 「うん!!」
アルンはうれしくてお鼻を高々と上げて、そして満面の笑みでリーリーを見上げました。
リーリーはアルンの頭を優しく撫でたのでした。
レイ 「あたちもピンクのクリームにしゅるー」
リーリー「オッケー!ピンク色にしたいんだね。それなら…」
リーリーはそう言いながら、冷蔵庫から自家製のいちごソースを取り出しました。
リーリー「これこれ。ぼくの自慢の自家製いちごソース」
いつもリーリーは季節ごとに旬のくだもののソースを作っておくのでした。
おうちやカフェでのお料理やデザートにこのソースを使うと、とても評判が良いのです。
クリームにいちごソースを少しずつ入れながら混ぜていきました。
すると白かったクリームがいちごの赤色と混ざり合っていき、だんだんとピンク色に変わっていきました。
レイ 「わぁピンクー」
リーリーは淡いピンク色になったクリームの山を眺めると、ふむ…とひと呼吸考えて、棚から小さな瓶を出しました。
それから淡いピンク色のクリームに、ほんの少しだけその小さな瓶に入っている食紅を加えると、みるみるうちに鮮やかで可愛らしいチェリーピンクになっていきました。
レイ 「わぁかわいい…」
リーリー「レイちゃんは気に入ったかい?アルン、どうだろう?いい感じかな?」
アルン 「うん!ママね、こういうかわいいピンクしゅきなの!リーおじしゃん、ありがとう!パオン」
リーリー「ふふ、よかった。じゃあクリームを塗っていこうか」
アルンは床に立って、シャオシャオとレイレイはお椅子の上に立っちしてダイニングテーブルの上に両方のおててを乗せて待っています。
リーリーはダイニングテーブルの上に、ホールケーキをアルンの前に、カップケーキをシャオシャオとレイレイの前に置きました。
それからパレットナイフとクリームの絞り袋を用意しました。
リーリー「じゃあ、みんなちょっと見ててね」
リーリーはそう言うと、ホールケーキの上にホイップクリームのひとかたまりポンっと乗せると、パレットナイフを左右にサッサッと動かして、キレイに塗っていきました。
アルン・シャオ・レイ「わあー!!」
みんなはリーリーの華麗なパレットナイフさばきに見惚れています。
それからリーリーはキレイに塗ったクリームをパレットナイフをくるりと回してすくい取ると、またホールケーキはまっさらな状態に戻りました。
アルン 「とっちゃうの?」
リーリー「ああ、今のはお手本だからね。これはアルンがデコレーションするんだよ」
アルン 「ぼく、うまくできるかな…パオ…」
リーリー「大丈夫!アルンの好きなようにやってごらん。困ったときは、おじさんが手伝ってあげるから、ね!」
アルン 「うん!」
つづく(ベビル 8)
「通常表示」になっていないところがあったかもしれません
文字が小さかったらごめんなさい
>>610
お気になさらずですー
自分のtwinkleだと1番目だけ小さくなってましたが
AA表示オフで元に戻りました ピシィ
リーパパがアルンくんの頭撫でてあげるシーン
優しくてほっこり
みんなでキャッキャしながらデコレーションしてるの可愛いなあ
>>610
べビルしゃん、続き待ってました!
リーパパの手さばきにみんな見惚れてたのかわいすぎます
きっとまんまるお目目だったんだろうなー
器用な上に時間がある時に自家製果物ソースを作ってるなんてカッコいいパパだね
JaneStyleからですが、問題なく読めましたよ
>>610
アルンくんシャオレイちゃんの意向や達成感を第一に考えるリーリーカッコいい
どんなケーキになるのか続きが楽しみです
chMateからは問題なく読めました
ウタイさんはピンク好きなのね
どんなふうにケーキ出来上がるかな
続き楽しみにしてます
続ききてたー!ベビルさん、ありがとうございます
何か言いたげだけど遠慮してるアル坊の様子に気づいてちゃんと気持ちを聞き出してあげるリーちゃん本当にかっこいい!
デコレーションうまくいくといいな
みんな頑張れ~