ウタ先生 (ツキノワグマ・上野)
アルン (8ヵ月・アジアゾウ・上野)-母・ウタイ
楓浜 (7ヵ月・ジャイアントパンダ・白浜)-母・良浜
ホウちゃん(7ヵ月・ホッキョクグマ・大阪天王寺)-母・イッちゃん
フブキ (6ヵ月・ホッキョクグマ・秋田男鹿)-母・ユキ
~ベビールームのウタ先生とおちびさんたち~
ここは少人数制のベビールーム。
お母さんやお父さんがお仕事だったり、育児中に身体を休ませたかったり、さまざまな理由で赤ちゃんたちを預けることができる託児施設です。
広いイングリッシュガーデンを設えた老舗ホテルの一室にある、このベビールームは人気があり、いつも満室です。
ウタ「さーてと、そろそろあの子たちが来るころね!準備はできたから、あとは待つだけだわ。今日はだれが一番に来るかしら?」
ツキノワグマのウタ先生は、このベビールームのナニーです。
黒のロングワンピースに白襟、白カフスに白いフリルのエプロンを身に着けて、子どもたちが来るのを今か今かと待っています。
コンコン
「ウタ先生。おはようございます!」
「ウタしぇんしぇ、おはよごじゃいましゅ パオン」
「あら!おはようございます!やっぱりウタイさんとアルンくんが今日も一番乗りですね。」
「ええ、うちは父親がいないので、私ががんばらないといけないですから。今日もお仕事に行ってきますので、よろしくお願いします」
「ウタイさん、任せてください!
お昼間はアルンくんをしっかりみてますから、安心してお仕事してきてくださいね。お迎えは、ホテルのティールームでひと息ついてからでも大丈夫ですよ!
今の時期のおすすめはマスカットショートケーキです。ベビールーム利用者割引きもありますから!ぜひ!」
「あら、うふふ。ウタ先生、宣伝もお上手ね」
「やだ、わたしったら」
「でも先生のおかげで、最初の頃は泣いてばかりだったアルンも、今ではベビールームに行こう!って喜んで出かけるんですよ。ありがとうございます。」
「いえ、アルンくんはとっても良い子ですから。積極的にお手伝いもしてくれますし、お友だちとも仲良くしてくれていますよ。」
「じゃあ、そろそろ行ってまいりますね!アルン、ウタ先生の言うことをよく聞くんですよ」
「うん!ママ!ぼく、ちゃんとしぇんしぇのいうこときいて、ママのことまってる!パオン」
ウタイさんとアルンくんはバイバイと手(鼻)を振り合いました。
コンコン
「ウタ先生。おはようございます!」
「ウタしぇんしぇ、おはよこじゃいまちゅ」
「イッちゃんさん、ホウちゃん、おはようございます!あら、ホウちゃん、今日はお耳におリボン着けてるのね。とても可愛いわ」
「おおきに。これな、ママにちゅくってもろうてん。ニコニコ」
「まあ!お母さんの手作りなのね。とっても似合ってるわ」
「いややわぁ。手作りいうほどのものでもあらへんねんけど」
「そんなことありませんよ。子どもはやっぱりお母さんが手をかけてくれたことが嬉しいですから。ホウちゃんの喜んでいる気持ち、よくわかりますよ」
「せやろか。うちあまり器用ちゃうんよ。恥ずかしいわぁ」
「あのな、こんどな、こっちのおみみにもおりぼん、ママにちゅくってもらうねん!」
「あら!それは楽しみねぇ。作ってもらったら、また先生にも見せてくれる?」
「うん!ええよ!ニコニコ」
「じゃあウタ先生、お仕事行ってくるさかい、ホウをよろしゅうお願いします。じゃ、ホウちゃん、ええ子にしとってちょうだいね」
「はーい!いってらっちゃい、ママ!」
「行ってらっしゃいませ」
コンコン
「ウタ先生、おはようございます」
「ウタしぇんしぇ、おはようごじゃいましゅ プルプル」
「おはようございます!良浜さん、楓浜ちゃん」
「しぇんしぇ、ふう、これ、あげりゅの」
「ん?なぁに?あら折り紙ね!」
「ちゅるしゃん。おねえちゃまたちとおったの」
「鶴さんね!上手に折れたのね!」
「最近、折り紙が気に入って、千羽鶴が作れるほど次から次へ折ってるんですよ」
「そうなんですね!じゃあ今度、楓浜ちゃんに折り紙教えてもらおうかしら?楓浜ちゃん、折り紙の先生になってくれるかな?」
「ふう?しぇんしぇ?」
「そう!先生!みんなに折り紙教えてあげてね」
「まあ!よかったわね、楓浜。いつもウタ先生みたいになりたいって言ってるんですよ」
「そうなんですか!じゃあ、ふう先生ね!」
「ふう、しぇんしぇ!」
「じゃあ、そろそろお母さん行くわね。楓浜、おりこうさんにしててね。ウタ先生、よろしくお願いします」
「はい!行ってらっしゃいませ」
「おかあしゃん、いってらっちゃい」
コンコン
「ウタ先生、おはようございます」
「…おはよ」
「おはようございます!ユキさん、フブキくん!」
「もう、フブキ!ちゃんと、ウタ先生、おはようございますってご挨拶なさい!」
「…おれ、おはよっていったもん…」
「そうね、おはようって言ってくれたもんね、フブキくん!」
「すみません、先生。この頃、やんちゃが過ぎて、もう反抗期なのかしらと思うこともあるんですよ…コマッチャウワ…」
「でもフブキくん、とっても優しいですよ。この前は楓浜ちゃんが転んでしまって泣いていたら、すぐにフブキくんが駆け寄って手を貸してあげていたんですよ」
「そうなんですか!まあ!フブキ!えらかったわね」
「お、おれ、そんなことしてないもん!お、おんなのこなんて、き…きらいだち…」
「あらあら、まあまあ、この子ったらテレちゃって。ウフフ」
「テレてないもん!あ!アルン!パタパタ…あしょぼ!」
「ふふふ、ユキさん。フブキくん、カッコつけたいお年頃なのかもしれないですね」
「そうかもしれないですね。ウフフ じゃ、先生、私行きますけれど、フブキのことよろしくお願いします」
「はい、お任せください!行ってらっしゃいませ」
ベビールームに4人の子どもたちが集まりました。
ここで、遊んだり、ご飯を食べたり、お昼寝したり…、
今日一日を一緒に過ごします。
さてさて、どんな一日になりますか。
ウタ先生はワクワクしています。
おしまい
かーわいーいー!
ほのぼのするお話ありがとシャンです。
ふわぁーきゃわわ~
ほっこり優しいお話をありがとうございます
続きがあれば楽しみにしていますね!
可愛いがいっぱいすぎて何を書いてよいかわからなくなっちゃうほど可愛いw
あのモフモフコロコロたちが集まってるところを想像しただけで幸せな気分になります
お↑れ↓もすごくよくわかるw
↑ごめんなさい!文字化けしちゃいました
フブキくんの「おれ」は、よく小さい男の子がいう「お↑」が上がって「れ↓」が下がる感じです。
可愛いお話ありがとしゃんでしゅ
ウタ先生のことを検索したら「とめ糞」という記事を見つけまちた
またひとつかちこくなりまちたよ えぇ
フブキ君はちょっとそっけないけど優しいのよね
ここに上野のお嬢さんが入ったら折角のイングリッシュガーデンがえらいことになってしまうと思いましたw
でも案外おとなしかったりして
あ、お姉ちゃんはもう年齢オーバーだろうから入るとしたらツインズかしらね
赤ちゃんたちが一緒に遊んだり、幼稚園に通ったら可愛いという話になったので、
そこからベビールームのお話を書いてみました。まだ赤ちゃんなんですが、バブーだけだとお話が進まないので、
少しお話しできることにしてみました。また続きが書けるかは分かりませんが、読んでいただけたら嬉しいです。ちなみに、フブキくんの「おれ」は、イメージ的に「お↗︎れ↘︎」というイントネーション?です。