とある真夏のパンダ舎（作：わいわい）-2019/08/16(金)

とある真夏のパンダ舎

「シンちゃんハイこれ、写真だよ。ポーズ決まってるだろう」

「この前撮った家族写真ね？ｳﾌﾌ あなたたち、はしゃいじゃって大変だったものね。シャン子」
「いちごしゃんおいしかったでしゅねぇ ｳｯﾄﾘ」
「このケーキ パンダ好きのにんげん達が集まって作ってくれたんだってな」
「そうそう。・・・あら？ﾑｼｬﾑｼｬ この写真わたしだけ大きく写ってない？おかしいわねぇﾓｸﾞﾓｸﾞ」
「ﾄﾞｷｯ そっ、それはなんというか遠近法ってやつかなｱｾｱｾﾊﾔｸﾁ」
（写真を飾りながら）「遠近法ねぇ・・・ﾓｸﾞﾓｸﾞバキッ ﾓｸﾞﾓｸﾞ・・・」
「ｱｾｱｾ きっと写真館の人が大きくしてくれたんだよ、目立つように。シンちゃんはとても白くて美人だからね」
「あらあｳﾌﾌ ビハクニナァルのおかげかしら ｳﾌﾌｺﾞｷｹﾞﾝ シャン子にも塗ってあげないと、日焼けしちゃってるでしょう。リーくんも塗る？」
「ぼ、ぼくらは冬になれば白くなるから平気だよ、なあシャン子。後でとうしゃんと一緒にお風呂に入ろう」
「あい。みずてっぽうしてくだしゃい 」

誰かのお腹（グゥゥー）

「ﾊﾗﾍﾘ あらあら もうこんな時間ね 今日はごちそうよ ﾙﾝﾙﾝ」

「ごちそうワーイ！ お手伝いするでしゅ りんごしゃんはこっち にんじんしゃんはポイ」
「こらっシャン子。どうせならおかあさんにポイしなさい、じゃなくて、ちゃんと食べないとだめでしょう？」
（シンコの迫力）
「ｵｺﾗﾚﾀ・・・にんじんしゃんは・・・オレンジでしゅから・・・ｲｼﾞｲｼﾞ」
「どういうこと？ﾆﾝｼﾞﾝﾊﾟｸﾘ こんなに美味しいのにﾓｸﾞﾓｸﾞ」
「まあまあ いいじゃないか シャン子が好きなものを食べさせてやろう」
「もう リーくんってばいつも甘やかして ﾆﾝｼﾞﾝﾊﾟｸﾘ」
「むすめは可愛いものだからねテヘヘ ぼくの誕生日に免じてゆるしておくれ 」（肩ﾎﾟﾝﾎﾟﾝ）
「仕方ないわね 今日だけよ ﾓｸﾞﾓｸﾞ パパのお誕生日だものね」
「とうしゃん おたんじょうびおめでとうでしゅ」
「リーくんおめでとう。この一年も良い年にしましょうねﾑｼｬﾑｼｬ」
「ｼﾞｰﾝ・・・ありがとうシンちゃん、シャン子。ぼくは幸せ者だなあ」
「ｳﾌﾌ シャン子、これ運んでくれる？ケーキだからそおっとね」
「あい。ロウソクはしゃんが消すでしゅよ フンッ フンッ れんしゅうのせいかをみせましゅ フンッ！」
「（ああっ むすめよ そんなに鼻の穴を広げて！なんて可愛いんだ世界一のむすめだ・・・！）」
「リーくん？あらら、また固まってるわ」

「うおおおお・・・燃えたぎってきたぜエナジー！ウォォォォﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞむすめかわいいいうぃいいゴロンゴロン ﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞ」
「ちょっと！部屋で走っちゃだめよォー！リーく～ん止まってぇ ﾄﾞｽﾄﾞｽﾄﾞｽﾄﾞｽ」
「わーい追いかけっこでしゅね！シャンも負けましぇんよ！ｵﾘｬｰ！ﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞ ああっ銀皿しゃんがっ」ｺｹｯ

ｶﾞｼｬｰﾝ ｶﾗﾝｶﾗﾝｶﾗﾝ ――

「はっ！シンちゃんっケーキが飛んでる！」（我に返リー）
「任せてぇぇぇぇぇ！！フンッ！！！！ﾄﾞｽｺｰｲ！」
「おお！ナイスキャッチだ」
「おかあしゃん しゅごいでしゅねぇ・・・」
（リーに鼻水を拭かれながら感心シャン子）
「ふう、なんとか無事みたい。あら？クリームが手についちゃったｳﾌﾌ」
「ああっシャンの手にもついてるでしゅ」
「・・・つ、ついてないけど、主役はぼくだからなｴｯﾍﾝ」

親子仲良くｺｯｿﾘﾍﾟﾛﾘしながら、楽しい誕生日を過ごしました。おしまい。