ちょっと先のシャンのお話-2019/11/20(水)

今日はこれから飛行機に乗る日
動物園を出る時、みんな笑顔だったけど、寂しそうな顔をしていたのがわかった
母さんは機内で食べなさいとお弁当を作ってくれた
父さんはいつの間にかいなくなってた　泣いてるところを見られたくないって
大丈夫よ　向こうに着けばひいばあば、じいじ、ばあば、チーチーおばちゃん、それにたくさんのおじさんやおばさんがいるんだもの
何も心配することはないわ

私は搭乗手続きを済ませると飛行機に乗り込んだ
飛行機はチャーター便
機体には私が目をつむって鼻を広げて笹を食べてる写真が大きくラッピングされている
その、もうちょっとなんとかならなかったの？　もっとかわいい写真があったはずよﾌﾟﾐｰ
席に案内されてシートベルトを締める
いよいよ出発
水平飛行になった時、キャビンアテンダントさんがおしぼりを持ってきてくれた
「はい、おしぼりをどうぞ」
その声はなんとなく裏声ぽくて　んん？　どこかで聞いたことがある声のような
名札を見ると
「リリコ」と書いてあった
と、父さん！
「だって、いうじゃない　家に帰るまでが遠足ですって　ちゃんと見届けるわよ（裏声）」

ちょっと先のシャンのお話