リンリンさんの旅立ち-2020/10/09(金)-作家さんリレー小説

ここは森の中、一人の老パンダがいました
「はて、この道を歩いて行けと言われたんじゃが」
道を進んで行くと看板が見えてきました　看板は矢印になっていて「こっちでしゅ」と書いてありました
「こっちに行けばいいのかの」
矢印の通りに進んで行くと湖と船着き場が見えてきました
船着き場には二人の影がありました
「こっちやでー」
一人が叫びました
「はいよー」
船着き場には叫んだ一人ともう一人がいました
「リンリンしゃん、こっちでしゅ」
その老パンダはリンリンと呼ばれていました
「おお、船でお迎えかの　ところであなた達は？」
「私達は妖精でしゅ」
「そう、フェアリーやで」
「ほほう」
「リンリンしゃんが乗る船はこれでしゅ　頑張って漕いでくだしゃい」
そう言って妖精の一人はオールを渡しました
「わし一人で漕ぐのかの？」
「せやでー」
「大丈夫かの」
リンリンは不安になりました
「漕げばなんとかなりましゅﾌﾟﾐｰﾒｴｴ」
「おなかすいたらこのカレーうどんを食べたらええねん」
もう一人の妖精は食べ物が入ったバッグを船に乗せました
「じゃあ頑張るでしゅ」
「がんばりやー」

ギシギシギシ
リンリンは舟を漕ぎ始めました
「体力もつかの　ふうぅ　わしもバスとか汽車がよかったのう」
妖精達の言う通りに舟を漕ぎ始めましたが、ほんとに大丈夫かいなと思いながら舟を進めたじいじなのでした

リンリンは、ゆーっくり、ゆーっくりとオールを漕いでいました。今までのパン生を思い出しながら…

「ワシはこの歳でこちらの世界に来てしまったが、幸せなことに子だくさん、孫もたくさん。これからも、空の上から見守る仕事が待っておるのじゃよ、フォッフォッフォッ…」

リンリンは、少し疲れてウトウトしてしまいました。「おやおや、よる年波には…さて、ここはどこじゃろう？」

「おじいちゃまー…」「リンリンおじいちゃまー……」

ふと目を覚ますと、そこにはお兄ちゃん、副社長はじめたくさんのパンダ達が

「リンリンくん、ちょっと来るのが早いけど…しょうがないですねぇ？これからは、梅梅保育園の顧問として、ボクと一緒にここでもう少し頑張ってもらいますよ」と大地さんが出迎えてくれました。

「リンリンさん、これからもよろしくお願いしますね」と大地さんの隣にいた梅梅園長もニッコリ

お兄ちゃん&副社長「おじいちゃまー！ぐるぐるしてー」

リンリン「フォッフォッフォッ、ぐるぐるとはなんぞや？これこれ、おチビ達順番ですぞ。待ちなさい」

おじいちゃまーおじいちゃま～ｷｬｯｷｬｯ