（完結）サン坊のゆめ ～ベビとバブをおぶって～ その8-2021/12/07(火)

サン坊のゆめ ～ベビとバブをおぶって～ その8

そんなこんなで、リーちゃんのキッチンカーのおやつタイムも盛況のうちに完売となりました。おチビさん達もみな満腹で、また眠くなって来た子も。

｢リーリーしゃん、お片付けお手伝いしましょう｣
｢おっちゃん、うちも手伝うわ｣
｢ありがとう。でも眠かったら寝てていいよ、ボクがやるから｣
｢あい、サン坊アル坊プルしゃんはねんねしてましゅから、そっとしておきましゅ｣
親方はお皿やコップを流しまで運び、ﾋﾟｷちゃんはねんね組におリンゴのブランケットを掛けてあげました。

＼ﾄﾞｽﾄﾞｽﾄﾞｽ ｶﾞﾗｯ／
｢こんにちは～！お邪魔しますシンコです｣
｢あ、シンちゃん！おかえり～。ゆっくりできた？｣
｢あらリーくん。ただいま(なんかいい香りがするけど…ﾜﾅﾜﾅﾜﾅ ｷﾂﾞｶﾅｲﾌﾘ)｣

｢あ、シンコさんおかえりでしゅか｣
｢親方、ﾋﾟｷちゃん、ただいま。今日はありがとうね。お陰様でとってもリフレッシュできたわ～｣
｢シンコさん頬毛のキューティクルすごいやん！天使の輪できてるで｣

｢シンちゃん、キッチンカーでコッコリ揚げたんだ。シュガー味だから、お好みでシナモンもかけると美味しいよ。はいコーヒー｣
｢リーくんありがとう(やっぱり気が利くわね。大好き)ﾓｸﾞﾓｸﾞﾓｸﾞ｣
玄関に入った瞬間、漂うイタリアンの香りにﾋﾟｸｯとしたシンコさんを、見逃すはずがないのです。
(当然だよ、何年の付き合いだと思ってるのシンちゃん。マルガリータもお土産あるから、おうちで焼こうね)

｢あ、シンコおばちゃん…？ ｵﾒﾒｺﾞｼｺﾞｼ｣
｢しいくいんさん…ボクはリンゴもニンジンも好きだよ…むにゃむにゃ｣
｢シンコおばちゃんかえってきたでちゅ ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ｣

｢あら、おチビさん達ただいま。今日は本当にありがとうね｣
｢シンコさん、臨時託児所にﾍﾞﾋﾞﾊﾞﾌﾞちゃんを見に行きましゅか｣
｢そうね、そろそろミルクの時間だしちょうどいいわ｣
と、親方とシンコさんはプミ子さんのいる臨時託児所へ向かいました。

＼ｺﾝｺﾝ ／
｢プミ子さん、失礼します。シンコです。ベビバブ達のお迎えに来ました｣
｢あら、シンコさんおかえりなさい。ゆっくりできましたか？｣
｢ママかえってきたﾍﾞﾋﾞｰ｣
｢あさよりわかがえってるﾊﾞﾌﾞｰ｣
｢はい、お陰様で。疲れも吹っ飛びました。またあしたからの育児頑張ります｣

そして、工務店の客間にみんな集まって、ﾍﾞﾋﾞﾊﾞﾌﾞちゃんを囲み大人チームはコーヒーで、子供チームはホットミルクで温かいカフェオレにして、一服しました。

｢キッチンカーのお兄さんありがとうございました。ご近所のよしみで、これからもよろしくお願いします｣
｢うん、僕も楽しかったよ。リーリーくん、スケジュール合えばお手伝いもよろしくね｣
とキッチンカーのお兄さんは帰路につきました。

お外を見ると夕焼けがキレイで、グラデーションがとっても素敵でした。そろそろシンコさん感謝デーの1日も終わりです。
｢さぁみんな、帰るとしましゅかね｣

｢みんな～！ボクがお家まで送るよ ｣
リーリーがなんと、ターレに乗って待っていました。
｢わーい、ターレだ～！ｸｨｰ ﾊﾟｵﾝ ﾌﾟﾐｰﾋﾟﾋﾟｷｰﾌﾟﾙﾌﾟﾙ ﾍﾞﾋﾞｰﾊﾞﾌﾞｰ｣子供達は初のターレにみんな大喜びです。

｢みんな朝から頑張ってくれたから疲れちゃったでしょ。サン坊ちゃん、アル坊ちゃん、ありがとうね｣
｢シンコさんぼく、ベビバブちゃん達をおんぶしてお手伝いするのが夢だったの。今日は夢が叶ったんだよ。嬉しいな｣
｢ボクもふくはんちょうさんちゃんとできたよ ﾊﾟｵﾝ｣

｢サン坊もアル坊も、大人の階段登ってるってやつでしゅね。わんぱくでもいい。逞しく育ってましゅよ｣
親方は人知れず、そっと涙を拭ったのでした。

おしまい。(無理くり…完)
ありがとうございました。ラミネート(深々)