（スナックシンコ）「いらっしゃいませ永明さん」-2023/02/07(火)

「いらっしゃいませ永明さん」
「シンちゃん、焼酎のお湯割りもらおうかな　あとこれ近所の和菓子屋さんの団子や」
「ありがとう　今ちょっと食べちゃおうかな ｳﾌﾌﾌ」
「シャンちゃん、荷造り進んでる？」
「リー君が手伝ってあげてるわ、シャンだけでやるとなかなか進まなくて
永明さんは？ﾓｸﾞﾓｸﾞ」
「わしはほとんど終わってるで」
「そう、もうすぐ旅立ちなのね」
「娘たちが先月から茶道習い始めたんや　上の2人が中国で日本のお茶を振る舞いたい言うからな、娘たち全員習いに行ってんねん
家でもお茶の道具買って練習してるんや」
「だから和菓子のお土産なのね　2ﾎﾝﾒﾊﾟｸｯ」
「桜桃は真剣にやってるんやけど結と楓は和菓子食べに通ってるようなもんや　彩は作法よりお客さんに自分で抹茶点てて売ろうと考えて、抹茶点てる練習してはるわ
ちょっとでええから上品さを身につけてほしいんやけどな、ま、本人に言うたらうちは存在自体がもう上品やとか言うてたな」
「彩ちゃんらしいわね」
「シンちゃん、わしの故郷は中国や」
「ええ私もよ」
「これでええんやろか？」

「どれが正解なんて誰にもわからないわ　でも中国に先に行ったお子さんたちもいるし、何よりシャンも永明さんが一緒なら安心するわ」
「シャンちゃんをひとりにせいへんで　大丈夫や、わしや娘たちが頻繁にシャンちゃんに会いに行くから」
「よろしくお願いします」
「わしもリー坊に頼みたいんや　大人の男がリー坊だけになる
タンタンさんやうちの女房や子どもたちに何かあったら助けてやって欲しい、お願いや」
「ええ、もちろんよ　日本で暮らしたパンダみんな私たちの家族よ　どこにいたって心はつながっているわ」
「そうやな、わしらは世界一のパンダファミリーや
わしは白浜のレジェンド、リー坊は上野のヒーロー、良浜はたくさんの子を産んだ肝っ玉母さんのビッグマザーでシンちゃんはスーパーアイドルを育てた国民的マザーやで　ﾜｯﾊｯﾊｯﾊ」
「タンタンさんは永遠のお嬢様スイートパンダね ｳﾌﾌﾌ ﾓｸﾞﾓｸﾞ」
「団子全部食べたらあかんで　子どもらにもあげてや」
「そんな食べてないわよ！ﾊﾟｼﾊﾟｼﾊﾟｼ」
「痛い痛い痛い！もう3本食べてるやんか ｶﾞﾊﾊﾊ」

今宵もスナックシンコは明るい笑い声が響いています