タンタンの裁縫教室1〜5-2019/08/17(土)

タンタンの裁縫教室1

～７月某日の王子動物園内、旧ハンター住宅のキッチン～

顔を寄せあい、オーブンの中を覗き込む２人

「こうしてお菓子に段々と焼き色が付いて、膨らんでくるのを見ている時ってとっても幸せを感じるわね、 シンコちゃん♪」
「そうですね～ﾜｸﾜｸ」

ｳﾌﾌ ｳﾌﾌ ｳﾌﾌ♪ ｼﾞｭﾙﾘ… ｳﾌﾌ ｳﾌﾌ ｳﾌﾌ♪

～～
ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ
「あっ、来たみたいなの」
「誰かいらしたんですか？」
ｶﾞﾁｬ
「タンタンさん、こんにちは あら、シンコちゃんも来てはったん？」
「ラウさん、こんにちは びっくりしましたよ」
「今日からタンタンさんにお裁縫を習うんよﾆｯｺﾘ」
「お裁縫ですか？」
「もうすぐアップルパイも焼き上がるから、食べながら話しましょうｳﾌﾌ」

つづく

タンタンの裁縫教室2

～7月3日、シンコ誕生日会場～

タンタンの作ったドレスを受け取り、着替えて出てきたﾌﾟﾐ

ﾜｰﾜｰ ｷﾚｲﾀﾞﾅ ｼﾝｺｻﾝﾆ ｿｯｸﾘ
場内がどよめく

「パパ、キレイやなぁ、ﾌﾟﾐちゃん…」
「せやなぁ、ラウちゃん」
「うちのあやにも、あんなドレス着せてあげたいわ」
「じゃあ、いつもの仕立て屋呼んで作らしたらええやんか」
「うち、自分で作ってあげたいんや 今までたくさんの子供達を育ててきたけど、一度も作ってあげたことないやんかあ」
「そうか、あや喜ぶで せやけどラウちゃん、ミシン使えるんか？」
「簡単な縫い物ならできるけど、あんなドレスはとてもできへん…」
「せや、タンタンさんに頼んで教えてもろたらどうや？」
「うち、頼んでみるわ」

つづく

タンタンの裁縫教室3

こうしてタンタンの裁縫教室が始まった

ｶﾀﾝｶﾀﾝ ﾀﾝﾀﾝﾀﾝﾀﾝ♪ｶﾀﾝｶﾀﾝ ﾀﾝﾀﾝﾀﾝﾀﾝ♪
ミシンがリズミカルに動き出す

「こんな感じなのー、やってみてラウちゃん」

ｶﾞﾀﾝｶﾞﾀﾝ ﾗｳｺﾞﾝﾗｳｺﾞﾝ…ｶﾞﾀﾝｶﾞﾀﾝ ﾗｳｺﾞﾝﾗｳｺﾞﾝ…ｷﾞｨｷﾞｷﾞｷﾞｨ…
ミシンが悲鳴をあげている

「ラウちゃん、ミシンとケンカしちゃダメなのー お友達になりましょう♪」
「は、はい…」

ｶﾞﾀﾝｶﾞﾀﾝ ﾗｳｺﾞﾝﾗｳｺﾞﾝ…ｶﾞﾀﾝｶﾞﾀﾝ ﾗｳｺﾞﾝﾗｳｺﾞﾝ…ｷﾞｨｷﾞｷﾞｷﾞｨ…

ｶﾞﾀﾝｶﾞﾀﾝ ﾗｳｺﾞﾝﾗｳｺﾞﾝ…ｶﾞﾀﾝｶﾞﾀﾝ ﾗｳｺﾞﾝﾗｳｺﾞﾝ…ｷﾞｨｷﾞｷﾞｷﾞｨ…

つづく

タンタンの裁縫教室4

ｶﾀﾝｶﾀﾝ ﾗｳﾀﾝﾗｳﾀﾝ♪ｶﾀﾝｶﾀﾝ ﾗｳﾀﾝﾗｳﾀﾝ♪
ミシンがリズミカルに動き出す

「だいぶうまくなったなのーｳﾌﾌ」

こうして良浜はﾋﾟｷのドレスを完成させた
キレイなレモンイエローとミントグリーンのふわふわドレスだ

「彩浜という名に相応しい彩り鮮やかな素敵なドレスができたわね、ラウちゃん」
「ありがとう、タンタンさんのおかげよ…涙」

～別の日～

「あ、あのタンタンさん、私にもミシンを教えてもらえませんか？」
「うん、いいわよ シンコちゃんは何を作りたいのー」
「リーくんの何か作れませんか？」
「そうねぇ、ベールなんてどうかしら？」
「ベール？」
「ウェディングドレスの花嫁さんが頭に被るベールよ」
「素敵ですねぇ」

つづく

タンタンの裁縫教室5

ｶﾞﾀﾝｶﾞﾀﾝ ｼﾝｺﾞｼﾞｼﾝｺﾞｼﾞ…ｶﾞﾀﾝｶﾞﾀﾝ ｼﾝｺﾞｼﾞｼﾝｺﾞｼﾞ…ｷﾞｨｷﾞｷﾞｷﾞｨ…
ミシンが悲鳴をあげている

「シンコちゃん、ミシンとケンカしちゃダメなのー お友達になりましょう♪」
「は、はい…」

ｶﾞﾀﾝｶﾞﾀﾝ ｼﾝｺﾞｼﾞｼﾝｺﾞｼﾞ…ｶﾞﾀﾝｶﾞﾀﾝ ｼﾝｺﾞｼﾞｼﾝｺﾞｼﾞ…ｷﾞｨｷﾞｷﾞｷﾞｨ…

ｶﾞﾀﾝｶﾞﾀﾝ ｼﾝｺﾞｼﾞｼﾝｺﾞｼﾞ…ｶﾞﾀﾝｶﾞﾀﾝ ｼﾝｺﾞｼﾞｼﾝｺﾞｼﾞ…ｷﾞｨｷﾞｷﾞｷﾞｨ…

ｶﾀﾝｶﾀﾝ ｼﾝﾀﾝｼﾝﾀﾝ♪ｶﾀﾝｶﾀﾝ ｼﾝﾀﾝｼﾝﾀﾝ♪
ミシンがリズミカルに動き出す

「だいぶうまくなったなのーｳﾌﾌ」

こうしてシンコはリーリーのちょっと厚めのベールを完成させた

「これはショーの最後にリーリーくんが被るのよ よく頑張ったわ シンコちゃん偉いわよ」
「きっとリーくんに似合いますねﾆｺｯ」
「きっとなのーﾆｺｯ」

おわり