彩浜のおでかけ
~ここは浜家の大きなリビング…の中にあるステキなキッチン~
良浜が三時のおやつをせっせと作っています。
おや?彩浜が良浜の足元まで歩いてきましたよ。
彩浜は良浜のエプロンを引っ張って、顔を見上げながら言いました。
「おかあしゃん、さいひんおでかけするでしゅ」
「あら、どこへお出かけするのかしら?今日は暑いわよ」
「さい、おひなちゃまとお花見にいきましゅ」
「お花見に行きたいの?じゃあ、お母さんも一緒に行くわね、1人じゃ危ないわ」
「(彩浜はブンブンと大きく首を振って)ううん、1人じゃないでしゅ。おひなちゃまと一緒でしゅ」
「あぁそうだったわね。でも小さい子だけでは心配よ。お母さんと一緒がイヤなら、おねえちゃまに付いていってもらいましょうかね」
「おひなちゃまと行けるでしゅ」
「困ったわ。彩ちゃん、どこまで行きたいのかしら?」
「おにわのピンクのと黄色いのと…んと、青いの…見るの」
「あぁお庭の端にあるガーデニングのお花畑に行きたいのね。分かったわ。お母さんはリビングの窓から彩ちゃんのことを見てるわね」
「はいでしゅ」
「今日は暑いから、麦茶を持っていってお花畑に着いたら飲みなさいね」
良浜はそう言いながら、麦茶を彩浜用の小さな水筒に入れました。
「あと、これはおひな様と一緒に食べるといいわ」
と言って、クッキーを2枚ナプキンに包みました。
それを見ている彩浜の目はワクワクしてキラキラしています。
水筒とクッキーを、彩浜のリュックに詰めて、彩浜に背負わせました。
「それと、これね。暑いから、およそゆきの麦わら帽子をかぶって行きましょうね」と、
澄んだブルーのリボンがついた小さな麦わら帽子を彩浜に被せました。
「じゃあ気をつけて行ってらっしゃいな」
「はいでしゅ!行ってきましゅ」
そう言って、彩浜は片手でおひな様も抱え、片手で良浜に手を振り、リビングの掃き出し窓から出かけていきました。
トコトコトコトコ…彩浜はお庭の端のお花畑に向かって歩いていきました。
「おひなちゃま、おしょとは気持ちいいでしゅね」
彩浜はおひな様のお姉さんになったつもりで話しかけます。
「あっ!ありしゃんでしゅ!」
彩浜は芝生の上を歩いてる蟻を見つけて、しゃがみ込みました。
ジーッと蟻を見つめる彩浜。
「ありしゃん、おなかすいたでしゅか?」
そう言うと彩浜は良浜に背負わせてもらったリュックを芝生の上に下ろしました。
ガサガサとリュックの中から、良浜に入れてもらったクッキーの包みを取り出しました。
ナプキンを広げて、クッキーをちょっぴり割って、
「ありしゃん、どうじょでしゅ」
と蟻にクッキーをあげました。
蟻は彩浜がくれたクッキーを小さくしてから運び始めました。
「ありしゃん、おうちにクッキーもってかえるでしゅね。バイバーイ、またねー!」
と彩浜は蟻に手を振り、リュックを背負いました。
「じゃおひなちゃま、お花畑にいきましゅよ」
トコトコトコトコ…彩浜はまたお庭の端のお花畑に向かって歩き出しました。
「あとしゅこしでしゅからね」
彩浜はおひな様に言いました。
トコトコトコトコ…トコトコ…。
「わあー!きれいなお花しゃんでしゅ!」
彩浜はようやくお庭の端のお花畑に着きました。
お花が見えるように、おひな様を両手に抱え持ち上げました。
「みえるでしゅか?おひなちゃま。きれいでしゅね!」
彩浜は芝生の上にリュックを下ろし、中から良浜が詰めたものを全て出しました。
芝生の上に敷くものと、冷たい麦茶が入った水筒、おしぼり、彩浜が包み直してクシャクシャになったクッキーの入った包み。
芝生の上に敷きものを敷いて、その上におひな様を座らせると、
ヨイチョと彩浜も座りました。
おしぼりを出して、まずおひな様の顔と手を拭いてから、自分のお顔と手を拭きました。
それから水筒のコップに麦茶を注いで、まずおひな様に飲ませる真似をしてから、彩浜もゴクゴクッと飲み、蟻や雀にあげたクッキーの残りをおひな様にあげてから、自分も食べました。
「おはなしゃん、とってもきれいでしゅねぇ」
彩浜はおひな様に話しかけました。
喉が乾いていたので、また麦茶をコップに注いでゴクゴクッと飲みました。
「あーおいちいでしゅ!」
しばらくお花を眺めてから、彩浜は立ち上がって、リュックに敷きものや水筒をしまいました。
「しゃて、かえるでしゅ」
おひな様を片手に抱えて、今度はおうちに向かって歩き始めました。
トコトコトコトコ…トコトコトコトコ…。
ようやくおうちのリビングの掃き出し窓が見えてきました。
窓からは、桜浜と桃浜が顔を出して彩浜の帰りを待っていました。
「おかあさーん!彩ちゃん帰ってきたよー!」
桜浜と桃浜が良浜に呼びかけました。
良浜と結浜はキッチンでおやつを一緒に作って、彩浜の帰りを待っていました。
「帰ってきたの?」
良浜は急いで手を洗いエプロンで手を拭きながら、リビングの窓へ駆けていきました。
「おかえりー彩ちゃん!」桜浜と桃浜が言いました。
「ただいまでしゅ」彩浜はニコニコと満足気に言いました。
「暑かったでしょう」良浜は心配そうな顔をして、彩浜の麦わら帽子を取りました。
帽子を脱いだ彩浜の頭から今にも湯気が出そうなほどに、顔が真っ赤になっています。
「お母さん、これ!」と結浜がキッチンから冷たいおしぼりを持ってきました。
「ありがとう、結浜!さ、これで拭きましょうね」
良浜が冷たいおしぼりでゴシゴシ彩浜の顔や頭を拭くと、彩浜は少しくすぐったそうにキャッキャッと声を上げました。
「お庭の探検はどうだった?彩ちゃん!」
「あとで、おねえちゃまたちとお花畑のお絵かきしようか!」
「今お母さんと作った、冷たいパンダ団子のおぜんざい食べようね!」
みんな、彩浜の冒険に興味津々で矢継ぎ早に話しかけました。
そして、みんなでおやつを食べながら、彩浜のおでかけのお話に耳を傾けました。
「お父さん、帰ってきて彩ちゃんが1人でお花畑まで行ったって言ったらビックリするだろうねー!」と結浜は言いました。
ガヤガヤ ニコニコ キャッキャッ バニラアイスモタベターイ オゼンザイニイレヨウヨ イイネー アラアラ ウフフ
浜家の午後はゆったりとした時間が流れています。
おしまい
夜中に新作キテタ━(゚∀゚)━!
おひなちゃまとお出かけする彩浜がかわいすぎて悶絶です
何から何までかわいいお話
癒されました
かわいい新作来てたー
おひなちゃまがどんな子か気になる
彩浜ちゃんのお散歩可愛い~!!
おっさいひんを
びかしすぎでしゅ!
と、松平親方が申しておりますw
プミー
ちっちゃなころからおっさいひん
でしゅ!
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わたくちの記憶ではでしゅね
ピキしゃんは10ヶ月くらいから現地でもお客のマダムたちに「小さいのにえらそうね」「社長?」って言われたんでしゅよ
わたくち、それを聞いて「ややっ!キュルルンな赤ちゃんパンダにむかってなんてしつれいな!プミーッ」と思ったんでしゅ
長い行列のすきまからみえたピキしゃんは
ふんぞりかえって片手は丸太の上にのせ、もう片方の手で竹を持ってシーハーしてたんでしゅ
「おっさんやん…」 わたくちもそう思いまちたよ ええ
こうして社長おっさいひんの伝説が始まったのである
>>313のお話はわたくちの心にもお花が咲いたようで涙がでまちたよ ええ
ありがとしゃんでしゅ
ピキしゃん、ライブカメラではまたふんぞり返ってて笑いまちた
かわいすぎて涙が
お話ありがとうございます!
絵本を読んでいるように情景が浮かぶね~
かわいいお話ありがとシャンです
彩ちゃん、おひな様をお片付けするお話の時イヤイヤして泣いてたもんね
結局そのままおひな様は彩ちゃんの遊び相手になったのかな?w
彩ちゃんの小さな大冒険、本当にかわいくて涙が出たよ
お庭の端っこまでおでかけ…広いんでしゅね イイナー
シャンなら一気に走りましゅドッドッドッ