梅梅保育園 新しい住人
ある老パンダがバス停にいました
「はて、ここに来るように言われたんじゃがここでいいのかの
時刻表には行き先も書いてないし、『お客さんが待ってる時のみ運行します』と書いてあるし」
プップー
しばらくしてバスがやってきて、ドアが開きました
「すみません、ここで待つようにいわれたんじゃが」
運転手さんは答えました
「大地さんですね どうぞ乗ってください」
「えーと料金は」
「大丈夫ですよ 料金はいただいてます」
「そうかい よっこいしょっと」
大地さんと呼ばれた老パンダはバスに乗り込みました
「シートベルトはしめてくださいね 長距離なのでお休みなってもいいですよ 目的地に着いたらお知らせします」
「そうかい お願いしますね」
乗客は大地さんのみ
バスは暗闇の中をずっと走っていきました それは長いトンネルのようでした
「大地さん、着きましたよ」
「あ、ああ ありがとう」
いつの間にか眠っていた大地さんは運転手さんに起こされました
「じきにお迎えの方がいらっしゃいますからここで待っててください では私はこのへんで」
大地さんを降ろすとバスは走っていきました
降りたところは夜が明けてましたが、霧のようにもやがかかっていました
しばらくすると「大地じいじー」という声が影と共に聞こえてきました
その影はどんどん近づいてきてやがて若い男のパンダになりました
「ん?お兄ちゃんかい? すっかり立派になって」
「うん、僕だよ 大地じいじ」
それは上野のお兄ちゃんでした
お兄ちゃんの他にも興興さんとその子供のお姉ちゃんと坊やもいました
「お義兄さん、ようこそ この子達は僕とタンタンの子供達です さあ、ご挨拶なさい」
「おじさん、初めましてなの」
「はじめまちて」
「はい、初めまして」
いつの間にか霧が晴れてどこまでも続く広い草原が見えてました
「大地じいじ、梅梅先生がお茶とお菓子を用意して待ってるよ いろんな話を聞かせて」
「おお、そうかい では行くとするかの」
みんなでわいわい話しながら梅梅保育園に向かって行くのでした
「ふむ、ここの生活も悪くなさそうじゃの」
いつの間にか大地じいじも足取りが軽くなっていたのでした
大地じいじ無事に梅梅保育園に到着したんだね
向こうでもじいじは引っ張りだこで何より
大地さん向こうでも幸せに暮らしてそうだね
長生きしたから積もる話もたくさんありそう
もしかしたらタンタンのお誕生日の時も会いに行ったのかな
大地さんが亡くなったと聞いてショックだったけど、こんなふうにあちらでみんなと楽しく暮らしてくれてたらいいな
作家さん、いつも素敵なお話ありがとう
作家さんありがとうございますm(_ _)m
泣きながらニコニコ微笑みました…
嘱託でシルバー人材求人ということで今後も登場期待してます!
梅梅保育園いいなー
2枚目!すごい!
幻想的だぁ
今頃2枚目みたいだといいな