「ぐーきゅるる・・・ちゅるちゅる・・・」
? ピキしゃん?どうしたんでしゅか?こわいかおして
ピギャー!カレーうどんが欠乏してきた!ちっと補給してきてええかな?
「あい。むずかしいことばはわかりましぇんが、あとはひきうけまちたよ プミプミ」
「おおきに〜ではいってくるわー
おかーん、カレーうどん作ってぇ〜」(声が遠ざかる)
しゃて、あちきらもごはんにしましゅか?おりんごとかおりんごとか グフフ・・・
ざんねんだけど、シャン子ちゃんの今日の分は終わったよ。
ガーン
「あっ、そうだ!(棒読み)
にんじんならたくさんあるよ!(残ってるよ!)」
ああん、オレンジ色のにくいやつはいりましぇん!クビブンブン
「!?」
「なんでしゅか!?」
突然現れた扉がススゥと開き、まばゆい光とともに老いたパンダが現れた。
シャン子や、また我儘を言っておるようじゃな
「! おばけでしゅ!ながぐつしゃん、てぬしゃん、やっておしまいなしゃい!」
「シャン子、わしじゃよ。じいじじゃ」
「じいじは・・・じいじは・・・お星さまになったんでしゅ!そちはだれじゃ!クビブンブン」
「シャン子のじいじじゃよ。てんごくからやってきたのじゃ。この「何処でも扉」を使ってな」
・・・あなたは・・・もしや、伝説のカリンをもつという霊霊さん?・・・確かお亡くなりになったと聞いていますが・・・
ありえない事態ながらも、手を合わせて拝む人間二人であった。
「じいじ!ほんとのじいじでしゅね!わーい会いたかったでしゅよ〜!」
じいじの懐にシャン子が飛び込む。
勢いで尻餅をついたじいじだが、シャン子の頭をよしよしと撫でた。
「うむ。さぞ寂しかったよのう・・・フォッフォッフォッ」
「いいにおいでしゅねえ・・・じいじ、おひさまのにおいでしゅ・・・」
「そうじゃろう。天国というところはおひさまが優しくてのう、わしも若返ったようじゃよ。目も見えるし歯も強うなったわ」
「そ・・・でしゅか・・・ZZZZzzzz」
(あらら、もう寝ちゃった)
目配せで頷きあう大人たち。声を潜めて話し始める。
おじいさん、実のところどのような方法でこちらへ?
「フォッフォッフォッ。知りたいか?知りたいじゃろう。それはある雪解け近いある日のこと――」
「あの、そのお話はもう何度も・・・」
「はて。そうじゃったかのう。スットボケ
まあこちらの若君には昨年も世話になったことじゃしな(懐かしむ)
ところで、彼奴の姿が見えんようだが?」
「ええ、彼は比力と仙女の家へ行っています。夫婦だけ今年引っ越しまして」
「そうじゃったか。では後で挨拶にゆかねばの。(いざ、ごうこんせってぃんぐを頼みにゆかん)
ではまあ教えてやろう。この摩訶不思議な扉は、天空の”しるばーパン材センター”でわしが作った作品なんじゃよ。いわゆるあーとじゃ」
「アート、ですか」
「さよう。わしがまだ存命であった頃、ぷみぞんぷらいむで見た怒羅江悶のえいがにいたく感動してのお、以来ふぁんなのじゃ」
「・・・なるほど。その扉はドラ○もんのファンアートなんですね。(アートなの?)」
「いかにも。元気になったもんでの、調子に乗って作ってしまったわ。フォッフォッフォッ。
出来栄えに満足しておったところ、ある日不思議な子パンダが現れての・・・それはすすうとやってきて何やら呪文を唱え・・・すうーと消え去ったのじゃ。
眠気に誘われよく覚えていないのじゃが・・・その後、この扉に力が宿っておった。
念じれば何処でも自由に往来できるのじゃよ」
「す、すごいですね。天国とつながっているとは」
「天国とだけでないぞ。もちろんこの地上でも往来可能じゃ」
「もしかして・・・外国にも行けますか?」
「当然咯。もちのろんじゃよ。
今日ここへ来たのは他でもない、この扉をシャン子に授けようと思ってのことなのじゃ」
「ええっ本当ですか!でもおじいさんが帰られなくなってしまうのでは?」
「フォッフォッフォッ。実はこの扉、もうひとつ存在するのじゃ。・・・この老いぼれを強欲と言うなかれ・・・外国へ留学する孫のためにと・・・強く願ったところ、あの不思議な子パンダはそれを叶えてくれおったのじゃ・・・」
「おじいさん・・・・・・ありがとうございます」
シャン子が向こうへ行っても、いつでも会える・・・
目頭を抑えるてぬぐい女史、長靴氏は鼻をすすった。
待てよ?冷静に考えたら、こんな大きな扉を彼女に持たせるには・・・ちょっと大きすぎますね。
心配ご無用。この専用収納袋に入れるとあら不思議、手のひらさいずになるというスグレモノなのじゃよ。
すごーい(パチパチパチ)
深夜のテレビショッピングみたいになってきたな。
「不思議な子パンダで思い出したんだけど、私もこの頃見えるのよね。子パンダの影?みたいな・・・シャン子によく似た子なの」
「それって職業病じゃないの?」
「そう思ってたんだけどね。でも、おヒゲが生えてるの」
「ええ?それはすごい(見てみたいなあ)」
「でしょう。その子を見かけた日は不思議と良い事があるんだ。・・・フアァ・・・いけない、なんだか眠くなってきた・・・Zzz」
「おいおい、勤務中だぞ?・・・・・・ZZzzz」
スススゥ・・・
れいげんあらたかなおまもりがきいているようでしゅな・・・
あたくちはしんしつきぼつでしゅので・・・つぎはあなたのとなりにスススウとやってくるかもしれましぇん・・・れいぞうこに・・・おりんごじゅーすがあれば・・・どうじょわけてやってくだしゃい・・・・・・ささやかでしゅが・・・おれいをいたしましゅよ・・・
スススゥ・・・
いなしゃんの出現スポット(噂)