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年忘れ!がんばった大賞2021

「……Zzzz……」

冬仕様になった芝生の上で、プミはへそ天で気持ち良さげにイビキをかいていた。

「あーあ。プミ先輩寝てもうたな、今からご馳走やっちゅうのに」
「うふふ。起こすのも可哀想だから寝かせてあげよう」
「せやな」
「シー やで でちゅ プルプル」

その頃、プミは夢うつつだった。
友達の声は聞こえていたし、お腹も空いている。

「起きましゅかね ヨッコイショ」
「フォッフォッ 久しぶりじゃのう、シャン子」

「じいじでしゅか!わーい!会いたかったでしゅよ」

プミは喜びのくるりんぱを披露し、さっそく祖父を喜ばせた。

「じいじ!聞いてくだしゃい。プミ、お姉シャンになったでしゅよ。弟と妹ができたんでしゅ!」
「もちろん知っておるぞ?さっき抱っこしてきたわい」

じいじは嬉しそうに目尻を下げる。

「二人ともシャン子の小さい頃にそっくりじゃの。フォッフォッ」
「あい。ちまたでは びじんの姉にそっくりしゃんと言われてましゅよ エッヘン」
「フォッフォッフォッ。さすがわしの孫達じゃ。さて、シャン子の顔も見られたし、わしはそろそろ帰るかの」
「ええ、もう帰るでしゅか?もっとお喋りしたいでしゅよ」
「今夜は空の上の老パン会でも忘年会での、わしが幹事なんじゃよ」
「何時でしゅか?プミミ?」
「フォッフォッ。シャン子にはまだ難しかったかのう」

キョトンとした顔のプミの頭を、じいじはぽんぽんと撫でた。

「皆もシャン子に会いたがっておったが、切符が一枚しか取れなんだ。じゃが、わしらはいつも空から見ておるからの。応援しておるぞ」
「あい。じいじ、また会えましゅね」

じいじは大きくうなずき、洞窟の奥へと入っていく。
周りが眩しく光り、やがて静かになった。

様子を見守っていたいなしゃんもススウと消えた。

2021年いなしゃん出現スポット(噂)