日本昔ばなし『ﾌﾟﾐ太郎』 -2021/02/23(火)

日本昔ばなし『ﾌﾟﾐ太郎』

むかしむかし、あるところにﾌﾟﾐ太郎という陽気な子パンダがおりました
桃(尻シンコさん)から生まれたﾌﾟﾐ太郎ですが、桃ではなくりんごが大好き
りんごを食べ、木に登り、庭を駆けずり回ってそれはそれは元気に楽しく暮らしておりました

そんなある日、お友だちのおちりニキしゃんが鬼ヶ島に閉じ込められてしまったことを知ったﾌﾟﾐ太郎は鬼退治の旅に出る決心をしました
「おちりニキしゃん、いま助けに行きましゅよ！ﾌﾟﾐｰ」
「もうちょっとの辛抱やで！ﾋﾟｷｰ」
「まっててくだちゃい ﾌﾟﾙｯﾌﾟｰ」
ﾌﾟﾐ太郎は仲良しのﾋﾟｷﾌﾟﾙ姉妹を伴い、意気揚々と長屋の玄関を出発しました

すると、
ﾄﾞｽﾄﾞｽﾄﾞｽﾄﾞｽﾄﾞｽﾄﾞｽ「ﾌﾟﾐ太郎～、ちょっとお待ちなさーい！」ﾄﾞｽﾄﾞｽﾄﾞｽﾄﾞｽﾄﾞｽﾄﾞｽ
とﾌﾟﾐ太郎の母シンコが地響きをたてて追いかけてきました
「かあしゃん、どうしたんでしゅか」
「ﾌﾟﾐ太郎、ﾋﾟｷちゃん、ﾌﾟﾙちゃん、これを持ってお行きなさい　きびだんごの作り方がイマイチよくわからなかったのでパンダだんごを作ったのよ　上手に出来たから私も5つほど食べてから追いかけて来たの ｾﾞｰｾﾞｰ」
「かあしゃん、ありがとシャンでしゅ！ﾋﾟｷしゃん、ﾌﾟﾙしゃん、旅の途中でいただきましょう」
「シンコおばちゃん、おおきに！ 」
「おおきにでちゅ」
ﾌﾟﾐ太郎たちはパンダだんごの入った袋を腰に下げ、いざ鬼ヶ島へと旅立ちました

その後、ﾌﾟﾐ太郎の両親宅では…
「リーちゃん！ねぇちょっとリーちゃん！」
「おかえりシンちゃん　一体どうしたの？」
「ﾌﾟﾐ太郎のお伴がひとり足りないこと気づいてるわよね？さ、いってらっしゃい　ﾌﾟﾐ太郎たちのことよろしくね！」
「えぇっ！僕も行くの！？…イヤだな…鬼怖いな…ｸｼｸｼ」

おしまい