ハニーミルクベイビー・プル編-2021/11/27(土) -ハニーエッグレディ☆

ハニーアップルガール　　ハニーミルクベイビー・プル編

『たいへんでちゅ、ちこくでちゅ!』
プルはいっしょうけんめい走ってまちた。
こうして『ちこくちこく』って言いながら朝ごはんをくわえて走ったら、とってもいいことがあるとピキお姉ちゃまから聞いたでちゅ。
だからプルはミルクのお皿をくわえて走ったでちゅ。ちょっとアゴがはずれそうでちゅ。
学校のまえは坂道で、とっても大変でちゅ。よいちょ、よいちょと歩くでちゅ。
あっ…上むいて歩いてたら…ミルクがちゃぽんとはねて、おめめに入ったでちゅ…。
『やーーん、でちゅ…』
おめめゴシゴシしてたら、ポンッてだれかがプルの肩を叩いたでちゅ。
えーん、ピキお姉ちゃま～(涙)
ふりかえったら、「やあ、おはよう。ちっちゃいお嬢ちゃん、どうして泣いてるの?」　ピキお姉ちゃまじゃなかったでちゅ。
プル知ってるでちゅ。これはピキお姉ちゃまの先輩の、まさお先輩でちゅ。
『あのね、プルね、おめめにミルクがちゃぽんって』
言いかけたら、口からミルクのお皿が落ちて、先輩の足元でバシャーンとはねかえったでちゅ。
「うわっ…なんだこれ、ミルク…?」
しゃがんでプルの顔をのぞきこんでたまさお先輩は、はねかえったミルクを頭からかぶってしまったでちゅ!
『たいへんでちゅ! まさお先輩がちちくちゃいでちゅ!』
「ち、乳くさいって…あはは、確かにミルクみたいだけど。ｱﾀﾏﾌｷﾌｷ それより君は何をしてたんだい?」
『プルは、ちこくちこくって言いながら学校まで走るでちゅ。そうするといいことあるんでちゅ』
「うーん、まだ学校に行く年にも見えないけど…分からないけど迷子だといけないから、学校で先生に相談しようか。はい、おんぶしてあげるよ」
『わーい、ありがとでちゅ』
まさお先輩が背中をさしだして、プルはおんぶしてもらったでちゅ。まさお先輩の髪はやっぱりちちくちゃかったでゅ。
…あれ? なんだかドキドキしてるでちゅよ。プルどうしたんでちゅか?

2
『まさお先輩は、足が長くてかっこいいでちゅ』
「ハハハ、ありがとう」
『まさお先輩は、お鼻も長くてかっこいいでちゅ』
「長…ハハハ、いや、まぁ日本人にしては鼻が高いとは言われるかなぁ」
『まさお先輩は…まさお先輩は…』
プルはドキドキしながら言ったでちゅ。
『まさお先輩は、プルのパパにそっくりでちゅ!!』
「えっっ?! パパ?!」
『あいっ、プルのパパは、優しくてハンサムで頭がよくて木登り上手で、和歌山県が贈る和歌山県勲功爵(わかやまでナイト)受勲者でちゅ。たま駅長とおそろいでちゅ!』
「へ、へぇ…なんだかよく分からないけど、すごく偉いんだねぇ」
『プルはパパが大好きでちゅ。パパに似てるまさお先輩も大好きになったでちゅ』
まさお先輩はアハハと笑って、プルもえへへと笑って、2人はトコトコと校舎にはいっていったでちゅ。
ミルクのお皿をくわえて走ると、やっぱりいいことあったでちゅ。

プル『おしまい、でちゅ!』
ピキ『うんうん、プル子、ようお話できたなぁ。うちがちゃーんと書き留めてあげたからな』
プル『わーい、プルもまんがのげんさくしゃになったでちゅ!』
ピキ『よしよし、姉ちゃんが豪華版で出版したる! (…でもこれ、少女漫画にはならへんやろな…。なんやろ、幼女漫画? 保育漫画?)』

おしまい♪

ハニーエッグレディ☆

最近みんながドキドキしている
まさお先輩とやらはどんなやつかねえ
あたしのお眼鏡にかなわないといけないよ

煮卵くわえてよいしょよいしょ
学校の前の坂道はこたえるね
ここらで休憩　煮卵ﾓｸﾞﾓｸﾞ
「おはようございます！どうしましたか？」
足の長い好青年がキョウコさんを覗きこんだ
「あんたが、まさおかね？」
「はい！まさおです！この坂は大変でしょう
僕がおぶって行きますよ。ﾋｮｲ」

あら、やだよう
胸がドキドキするねえ
更年期はすぎたのにねえ

「僕、煮卵大好きなんですよ」
「おやおや　そうかい。お礼にたくさん
作ってこないとね」

煮卵好きに悪いやつはいないよ
これからの学園ドラマが楽しみだねえ