ﾌﾟﾐﾋﾟｷ大奥～-2019/04/08(月)-ご隠居さまと将軍さま

ﾌﾟﾐﾋﾟｷ大奥～そこは欲望渦巻く女の園

前回のお話･
プミはかあしゃんが恋しくなりﾎﾞﾍﾐｱﾝ･ｼｬﾝｿﾃﾞｨを鼻水を垂らしながら熱唱し、ピキちゃんにもママ恋しさを思い出させてしまったのでありました

｢ピキどのごめんでしゅ!あっそうだ、プミがいいことを教えてさしあげましゅよ｣
｢ﾋﾟｷ?｣
｢先の将軍さま、今はごいんきょ様でしゅが、ごいんきょ様はプミどのとご一緒の紀の国のかたなんでしゅよ｣
｢ﾋﾟ、ﾋﾟｷｰ!｣
｢たまにシンコさまが『ご隠居様がくださったわよｳﾌﾌﾑｼｬ』とわたくちたちにも紀の国からのおミカンや柿をくれましゅよ、楽しみでしゅねー｣
｢ﾋﾟｺｰ(先の将軍さまがわたしと同じ紀の国のかただなんてちょっと嬉しい!)｣
｢でもごいんきょ様はお姫さまがたくさんで男の子がいなかったでしゅので、今の上さまはまた別のところからいらしたんでしゅって。プミは物知りでしゅｴﾍﾍ｣

ﾌﾟﾐﾋﾟｷ大奥～そこは～略

｢ごいんきょ様はみんなが『れじぇんど』とか『紀州のどんふぁん』とか言ってまちて(ほんとはプミはよくわかりましぇん)、とにかくすごい将軍さまだったのでしゅ｣
｢ﾋﾟ、ﾋﾟｷｰ?(れじぇんど?どんふぁん?蘭学の言葉かしら、プミさまはやっぱりすごいなぁ)｣
｢今の上さまはそれに比べると『しゃい』みたいなんでしゅよ。あ、まだお乳くしゃいピキどのはよくわからなくていいでしゅ(ほんとはプミがいつもお姉さん方からこう言われてるでしゅ!ﾌﾟﾐｰ怒!)｣
｢ﾋﾟｺｰ｣
｢上さまは大奥にいらっしゃいましぇんで、よく表のお庭の高櫓から大奥をのぞいてるんでしゅって。あしょこからはシンコさまのお庭くらいしか見えないんでしゅがねぇ｣
｢ﾋﾟｯ!(それってもしかして上さまはシンコさまのことが･･?)｣
｢きっと『あんなにご飯がいっぱいあっていいなあ』って思ってるでしゅよﾌﾌﾌﾌ｣
｢ﾋﾟｷｰ!(ああっプミさま全っっ然違う、全っっ然わかってない!)｣