プミピキ警察24時～　Father’s Day-2019/06/16(日)その１〜その９

プミピキ警察24時～Father’s Day その3

二人が着いて数分後、イベントが始まった
いろんなパンダのキャラクターが出てきて踊った
一頭だけリアルなパンダがいた
「あのパンダしゃん、よくできてましゅね」
「ﾋﾟｷｰ（本物みたいでしゅ）」
そのリアルなパンダはよく動き、ダンスのキレもよかった
「キレキレでしゅね」
「ﾋﾟｷｰ（カッコいいでしゅ）」
リアルなパンダはチラチラとプミピキの二人を見てるように思えた
「なんかこっちをみてましぇんか？あのキレキレパンダ」
「ﾋﾟｷｰ（うん、みてましゅね）」
イベントが終わった
「はい、これからこのパンダさん達とハイッタッチしたり記念撮影ができます　希望する人は並んでくださいね」
「記念撮影かー　どうしようかちら　ﾁﾗﾁﾗ」
プミはピキの方をちらちら見ながら言った
「ﾋﾟｷｰ（はいはい、いきましょう）」
二人は行列の最後の方だった　並んでる時に何気に客席を見渡すと、不審な動きをする男をピキが発見した
「ﾋﾟｷｰ（せんぱい、あそこ）」
「あっ」

プミピキ警察24時～Father’s Day その４

その不審な男は、おばあさんが孫の世話をするためちょっと席を離れた隙を狙ってバッグを取ったのだった
「そこの人、バッグを返しなさーい」
「ﾋﾟｷｰ（待ちなさーい）」
二人の大声に驚いた男はバッグを抱えて屋上から階段方向に逃げようとしていた
「ﾋﾟｷｰ（せんぱい、追いかけましゅよ）」
「でも記念写真が」
「ﾋﾟｯﾋﾟキー（そんなこと言ってる場合じゃないでしゅ　記念写真は諦めるんでしゅっ）」
階段方向に先回りした二人　男は右往左往してキャラクター達がいる舞台に上がってきた
必死で逃げ場所を探っていた
その時、リアルなパンダが男の前に足を出して男は転んだ
「何するんだっ」
パンダは上から覆いかぶさり、男を抑えつけて身動きが取れなくなった
「手錠持ってる？」
パンダはプミに聞いた
「あいっ、これでしゅ」
「ﾋﾟｷｰ(ロープもありましゅ）」
「ありがとう」
パンダは二人から手錠とロープを受け取ると素早い動作で男に手錠をかけ、紐で身動き取れないようにした
「ﾋﾟｷｰ（あんなに手際よく取り押さえるなんて中にいるのは誰？)」
ピキはパンダの中にいるのは誰だろうと思った

プミピキ警察24時～Father’s Day その５

置き引きの犯人は駆け付けた署員に連行され、おばあさんのバッグも無事に戻った
「本当にありがとうございました」
おばあさんは何度もお礼を言った
「バッグが無事に戻ってよかったでしゅ」
「ﾋﾟｷｰ（よかったでしゅ）」
パンダの撮影会は既に終了して、リアルなパンダも舞台裏にいた
ピキはパンダに尋ねた
「ﾋﾟｷｰ（あなたはどなたでしゅか？）」
パンダは頭の被り物をはずした ピキの父親の永明だった
「ﾋﾟｯﾋﾟﾋﾟｷｰ！（パパ！どうしてここに？）」
「新しい車で遠出をしたくなったんだ　今日のイベントを企画した社長とは知り合いでね、 リアルなパンダに入ってみたくなって社長に頼んで交代させてもらったんだよ」
「はっ、これは南紀白浜署の署長殿　ﾋﾟｼｲｨｨ」
プミは慌てて永明に敬礼した
「プミちゃん、この前ぶりだね　もう私は引退したタダのオヤジだから敬礼はいらないよ」
「ﾋﾟｷｰ（パパ一人で運転してきたの？長距離はもう危ないって言われてたんじゃなかった？）」
「大丈夫、結と交代で運転してきたよ」
「ﾋﾟｷｰ（あ、結ねえ）」
「ピキ、元気そうね　制服姿、似合ってるわよ」
「こんにちはでしゅ　先日はお世話になりまちた」
「プミちゃん、お久しぶり」
結はピキに小声で言った
「パパはドライブと言ってるけど、本当はピキに一目でも会いたくて来たのよ　イベントが終わったらプミピキ署に行って署長さんに居場所を聞こうと思っていたのよ　でも二人がこちらに来てくれて良かったわ」
「あのー、記念写真撮ってもらっていいでしゅか？」
プミは永明にお願いした
「ああ、さっきの騒動でできなかったね　じゃあ、みんなで一緒に写ろう」
永明を中心に記念写真を撮った