（SS）のちのリーリーとシンシンのおはなし-2018/04/11(水)

今日は幼稚園の
おすもう大会の日。
双子のおねえちゃんと仙女が
決勝戦にすすんだんだ。

「どっちもがんばれー！」
お友だちと大きな声で応援をしたんだ。

投げ飛ばされたおねえちゃんは
くやしがっていたけど
けんとうをたたえあい握手をかわす。
女の友情ってやつだ。

特大のたけのこトロフィーをかかげた
まあるい笑顔。

やっぱりぼくは仙女の笑顔がだいすき。

のちのリーリーとシンシンのおはなし。

「力力くん、パンダ団子おいしいね！幸せだね～」
「仙女ちゃん、おいしいねー」

仙女と一緒にパンダ団子を食べる時間が一番幸せ。仙女の熱い視線が、ぼくの手にあるパンダ団子に…

「仙女ちゃん、このパンダ団子あげようか？」
「力力くんっていつもやさしいのね！ありがとう！」

仙女の食べてる時のまあるい笑顔が大好き。それを見るのがぼくにとってはなによりのご馳走だ。

のちのリーリーとシンシンのおはなし

ぼくは友達とケンカになった
取っ組み合いのケンカになったけど体の大きい友達に負けそうだ

「やめなさい！力力くんをいじめないの！」

遠くから仙女が走ってきて、ぼくを助けてくれた

「二人とも仲良くね ニコニコ
ほら、みんなでタケノコ食べよ！」

タケノコを抱えた仙女が、今日もまあるい笑顔で助けてくれた
ぼくにはタケノコの女神に見えた

のちのリーリーとシンシンのおはなし

今日は卒園の日
世界中の人をまあるい笑顔にするのが
ぼくたちの宿命なんだ。

いっしょうけんめい作った竹細工の
ペンダントを仙女に渡したんだ。

「ありがとう！これは絶対食べない！！」

涙があふれそうだったけど
ふたりでまあるい笑顔をつくったんだ。

いつかどこかでまた会えるとなんだか
不思議な自信があったんだ。
だからその日までぼくはずーっと
仙女がだいすき。

のちのリーリーとシンシンのおはなし。