つまとむすめに会いに行く-4-2018/03/22(木)

「おかえりなさいあなた」
「あゝただいま おなかぺこぺこだよ」
「ご飯出来てるわよ 今夜はあなたの大好きな筍のカルパッチョよ」
「それは楽しみだ！いっぱい喰うぞ！」
「うふふふふ」

夢を見ていたらしい。執事が呼んでいる「お食事の支度が整いました。」
「ご主人様ー」

俺は 大きく溜息をつき、もう一度湯船に頭まで浸かった。どうしようもない虚しさが俺を襲う

奇妙な形をした流木の上に丸太を何本か乗せた櫓のようなダイニングテーブル

ぶらりと入ったアジアンテイストな店で一目惚れして衝動買いした自慢のテーブルだ

その自慢のテーブルの上には美しく盛られた筍のフルコースが並んでいる。

さて、喰うか。
俺がナイフとフォークを手に取ったと同時に執事が夕刊をそっと横に置いた。

俺はいつものように何気なく夕刊に目をやった
【中国四川パンダツアー 今なら参加者全員 麻袋プレゼント！残りわずか！】

俺は急いでスマホを手に電話をしていた