>>831から続き
珍々軒への道すがら、同僚は今日の出来事を淡々と話してくれた。
俺の行動は、俺の妻にも同僚達にもバレバレだったという事。
俺の妻は祖国の大使館を動かして、ステルス機で先回りしていたという事。
そして俺の妻は、今夜は娘を小雅ちゃんのママへ預けているという事。
お泊まりのお礼に、同僚達が心を込めてパンダ団子を作ったという事。
同僚の言葉は短いものだったが、俺の心に深く深く突き刺さった。
自分のしでかした事の大きさに、思わず頭を抱えた。少し乱れた呼吸に、下町の中華料理屋の匂いが混ざってきた。
「あらリーさん、いらっしゃい。お連れ様も」
珍々軒に着くと、化粧っ気のない柔らかな笑顔が俺達を迎えてくれた。シンシンの店に出ている時とは違う笑顔で、少しドキッとした。
「やあ…忙しそうだね…」
「ごめんなさいね、シャン子ちゃんお預かりしてるのに。二時間だけ入ってくれって頼まれちゃって」
彼女はテキパキとテーブルを片付けて、俺達の席を用意してくれた。
「小雅と一緒に留守番させてるけど、私もう上がりますから心配なく。お飲み物はビール?」
「あっ、あのね!ビールの前にね!娘の事なんだけどね!」
俺は立ち上がって頭を下げて、重箱を差し出した。
「これ、お泊まりのお礼って言うかお詫びって言うか。うちの団子、小雅ちゃんと一緒に食べて」
「えっ?あっ!やだ恥ずかしい、冗談のつもりだったのに」
「俺の娘を今夜一晩、よろしくお願いします。そして、いつも俺の妻を助けてくれてありがとう。」
「リーさん…」
いつの間にか、同僚も俺の横で頭を下げてくれていた。
「…じゃあ遠慮なく。今夜はもう遅いから、明日の朝ご飯に三人で頂くわ」
重箱を大事そうに抱えた彼女は、母親の笑顔になった。しかしすぐに、営業スマイルに変えてこう言った。
「あの子達を銭湯へ連れてくから、リーさん達のオーダー通したら上がるわ。ご注文はビールだけ?お食事は?」
前スレ994~当スレ>>844へ勝手に続く…
小雅ちゃん、パンダ団子食べられるねー
リーリーの行動同僚にバレてたww
着信音が何なのかわかった人いたら教えてシャン
ありがとうございます!
ついにパンダ団子が…
ウフフフフ!アハハハ!パチパチパチパチ!
静寂に包まれたサファリゾーンまで笑い声は響いていた。
「でねー、先回りしてバズーカーぶち込んでやったのよー。ウフフフフ♪ほんっとラウママとのやけ笹も1年振りかしらね?楽しいわ!」ウフフフフムシャムシャ
「アハハハ 私の作戦実行したんだねー シンコちゃん!まさか本当にやっちゃうとは笑っちゃう」ムシャムシャモグモグ
「だってラウママが絶対に効きめあるって言ったから~ウフフ
でもね、リーリー 突然消えちゃったんだよね!」ムシャムシャモグモグモグ
「あーーー!やっぱりシンコちゃんも引っかかったんだね!やるわねリー君も!ウフフフフ」
モグモグモグムシャムシャ
「え?引っかかったって何?」ムシャムシャ
「永明パパのドロン大作戦よ。あの人ネ、もう何回も私にバズーカーくらってるうちに地下に逃げ道を作ったとか??噂だから私もよく分からないだけどね 今じゃアドベンの七不思議のひとつって感じかしらね フフフフフフ
ムシャムシャモグモグモグ
「それはそうとアナタ、シャン子ちゃんはどうしたの?」ムシャムシャモグモグモグ
「シャン子はお店の女の子に預かってもらってるんです。今夜はその子の家で泊めてもらってて」ムシャムシャ
「大丈夫なの?シャン子ちゃんまだ一歳前じゃない?きっと寂しがってるわよ
ちょっと電話してあげなさい。」モグモグ
「わかったわママ やっぱりシャン子が心配になって来たから電話してみます」ゴックン
皆さんあリーリー