はぁ、まったく今日は何て日なんだ 朝起きたら、「ながぐつさんへ」と書いてあるチョコレートがなぜか俺の部屋にあるし、永明ニキのところに行こうと飛行機に乗ったらドバイに行ってしまうしで散々な日だった
頭に来たから砂漠でラクダに乗ったよ
なんとか無事に帰国できたからいいけど…
帰国すると外は真っ暗だった
もう二人は寝ているだろう 俺はそっとドアを開けた
カチャ
「(小声で) ただいま」
「お帰りなさい、リー君」
「うわっ、し、シンちゃん 起きてたの?」
つまは、お茶とおせんべいをバキムシャしながら待っていた
「当たり前でしょ シャンからまたとうしゃん家出したと連絡が来て、心配したんだから」
あちゃー
「ご、ごめん」
「それから、これ」
つまは二つの箱をテーブルに置いた
ラクダに乗るリーリーw
結構な巨体なのに!
可愛い絵面だろうな
「はい、これ こっちが私、こっちがシャンからのチョコレート 昨日二人で作ったのよ ラッピングはシャンが一生懸命してたわ とうしゃんにはこっちの柄がいいかしらって、選んでたのよ」
「これ、本命チョコ?」
「当たり前じゃない 本を見ながら作ったから味はどうかわからないわよ
それから、チョコレートは長靴さんだけじゃなくて、みんなにあげたのよ つまり義理チョコ」
ドバイまで行った俺は何だったんだ…
「ありがとう、今日は遅いから明日食べるよ おやすみ」
俺は二つの箱を自分の部屋に持っていった
でも、ちょっと開けてみるか
むすめの箱の包みをそっと開けてみる 箱の上にカードがあった そこには
「とうしゃんへ しゃんがつくりました たべてね」
と、覚えたばかりの文字で書いてあった
文字の大きさはまちまちだけど、一生懸命書いた様子が伺える
ひとつ食べてみる チョコレートは甘くて、少しだけしょっぱい味がした
おいしかったよ、ありがとう
つまのチョコはちょっと怖い気もするが、明日食べよう
リーリー@バレンタインデーのお話
と、覚えたばかりの文字で書いてあった
かわいくて涙が止まらない
自分もそこが好き
切手シートSSの「とおしゃーん」が特にかわいい
でもリボ払いだよ‥シンコさんにバレたら‥
飛行機だけで180万だっけ…ヒィッ
エミレーツのファーストは世界一お高いんじゃなかったっけ…