ふたりはアイドル！ダブルP☆（アイドルのお部屋編）-2019/04/14(日)

ふたりはアイドル！ダブルP☆（アイドルのお部屋編）

ﾌﾟﾐ「…あの、ﾋﾟｷちゃん…、そろそろ機嫌直してくだしゃい…。」
時は数時間前に遡る。
ダブルP☆結成後、数々の番組のオファーがあり、今回は二人の部屋を番組で紹介するという企画に参加する事になったﾌﾟﾐﾋﾟｷ。
カメラが入る前にﾋﾟｷがﾌﾟﾐのアイドル部屋を見学したいと言った事でﾌﾟﾐの部屋にﾋﾟｷが招かれた事が発端だ。
PND48のセンターだったﾌﾟﾐ。ﾋﾟｷはトップアイドルの部屋に期待を膨らませながらインターホンを鳴らした。
ﾋﾟｷ（きっと、可愛らしい家具やグッズに囲まれているに違いない！自分のアイドル部屋の参考にしたい！）

ﾋﾟｷの淡い期待とトップアイドルのイメージは、ドアを開けた瞬間に一瞬で崩れ去る事となる。
ﾋﾟｷ｢ﾋﾟｯｷｰ！」（これは、一体どういう事なの……！）
ピキの目前に広がっていたのは想像していたアイドル部屋とは程遠い光景だった。
ダンベル、プレスベンチといった筋トレ用機器が並んだジムの様な部屋にﾋﾟｷはひっくりかえった。
ﾋﾟｷ「ﾋﾟ、ﾋﾟｷ…？」（…ﾌﾟﾐ先輩、まさか男性と暮らしているなんて事ありませんよね？）
ﾌﾟﾐ「ﾋﾟｷちゃん、ﾌﾟﾐはファンを裏切る事はしましぇんよ？何言ってるんでしゅか？！」
ﾋﾟｷ「ﾋﾟｯﾋﾟﾋﾟｷ！！？」（私の実家に凄く年の離れたお兄さん達の部屋が残ってますが、ここまで漢臭い部屋ではなかったです！この漢臭い部屋は何ですか？！それにその首に巻いた白いタオル。ボクサーですか？！）

ﾋﾟｷの剣幕に後ずさるﾌﾟﾐは首に巻いたタオルで汗を拭う。
ﾌﾟﾐ「何怒っているんでしゅか…？」
ﾋﾟｷ「ﾋﾟｯﾋﾟｯﾋﾟｷｷｷ！！」（『アイドルはファンを裏切らない』ってﾌﾟﾐ先輩いつも言ってるじゃないですか？！これじゃファンが泣きますよ！）
ﾌﾟﾐ「これがありのままのﾌﾟﾐの部屋でしゅからね。ﾋﾟｷちゃんが泣く程変な部屋じゃないと思いましゅ。アイドルはファンを裏切らないでしゅが、筋肉も裏切りましぇん！」
ﾋﾟｷ「ﾋﾟｯｷｰ！！」（怒！！）

そして現在に至る。
ﾋﾟｷ「ﾋﾟｷﾋﾟｷﾋﾟｰ！」（アイドル研究生辞めてﾌﾟﾐ先輩について行ったのに、これじゃ終わりの始まりです！）
ﾌﾟﾐ「まあ、そうカッカしないで熊笹エキス入りのプロテインでも飲んでくだしゃい…。」
ﾌﾟﾐが飲み物をテーブルに置くと、ﾋﾟｷは泣き出した。
ﾋﾟｷ「ﾋﾟｷｰ！！」

ﾋﾟｷの様子に困惑するﾌﾟﾐ。
次世代のエースと言われたﾋﾟｷを自分のPND48卒業と共に誘った事により研究生だったﾋﾟｷはPND48に入る事をあっさり捨てた。
二人でアイドルのトップを目指そうと誓った手前、ﾋﾟｷに対して罪悪感が芽生えたﾌﾟﾐはうろたえる。
ﾌﾟﾐ「ご、ごめんでしゅ…。じゃあ、カメラが入る時にはもう少し可愛い部屋にしましゅから…！」
ﾋﾟｷ「ﾋﾟｯｷ？」（ホントですか？）
ﾌﾟﾐ「赤やピンクの可愛いカラーのダンベル置いたら可愛く見えましゅよね？」
ﾋﾟｷ「ﾋﾟｯｷｰ！」（ちがーう！）

ﾋﾟｷはスマホを取り出すと、誰かへとかけだした。
ﾋﾟｷ「ﾋﾟｷ？ﾋﾟｯﾋﾟｷﾋﾟｷﾋﾟ！」（あっパパ？彩だけど欲しいものがあるの。今から言うものを指定した所に送って！）
ﾌﾟﾐ「なんでしゅか？！」
ﾋﾟｷ「ﾋﾟｯｷｰ！ﾋﾟｺｺｰ！」（先輩は黙っててください！あっ、パパお願いね！）

司会「ハイ、先週のﾋﾟｷちゃんのお部屋に続き、今週はﾌﾟﾐちゃんのお部屋訪問でーす！ﾋﾟｷちゃんの夢可愛いお部屋に対し、ﾌﾟﾐちゃんのお部屋はどんなお部屋なんでしょうか？トップアイドルの部屋とは？！」
司会がドアを開けると、そこに広がっていたのは…？！
りんごのテーブルや座椅子といったりんごモチーフの家具やグッズに囲まれたﾌﾟﾐの部屋だった。
司会「これはまた可愛いお部屋ですね！ﾌﾟﾐちゃんの好物といえばりんご！まさにトップアイドルらしい可愛いお部屋ですね！」
ﾌﾟﾐ「あ、ありがとでしゅ…！」
司会「プミちゃんと言えば趣味は筋トレなのは有名ですが、部屋ではどんなトレーニングを？」
ﾌﾟﾐ「ほ、本格的な筋トレはジムでやりましゅが、家でもトレーニングは怠りましぇんよ？そ、そう、ここにあるダンベルで、ホラ？」
小さめのダンベルを片手で上下させるﾌﾟﾐ。
司会「赤いダンベル、筋トレグッズも可愛い！」
ﾌﾟﾐ「き、筋肉は裏切りましぇんよ？」
ﾋﾟｷ「ﾋﾟｷﾋﾟｷ！」（さすがﾌﾟﾐ先輩、可愛さの中にある努力ですね！）

司会「以上が初公開！ダプルP☆のお部屋でしたー！」
ﾌﾟﾐﾋﾟｷ「ﾌﾟﾐでーす！ﾋﾟｷでーす！二人合わせてダブルP☆でーす！」

隣の寝室ではマネージャーのシンコが押し込められた筋トレ機器に囲まれながら待機していた。
ｼﾝｺ（狭いわね～。）
ｼﾝｺの巨体がﾌﾟﾐの机にぶつかった時、写真立てが倒れた事に気づき立て直す。
そこには小さい頃のﾌﾟﾐが母親と思われる巨体に抱きしめられ幸せそうに笑っている姿があった。
母親の顔部分がちょうど見切れているためどんな顔かは分からない。
ｼﾝｺ（何故かしら、どこかで見た事がある気がするの…ﾌﾟﾐちゃん…）

結果、番組は高視聴率を記録し、スポンサーも大喜びだったという。