ふたりはアイドル!ダブルP☆(世間の荒波編)
クイズ番組の収録を終えたプミとピキはスタジオ裏で反省会を行っていた。
ピキ「ピキピキピー?」(先輩。結構博識なのに簡単なシルエットクイズ、何で間違えたんですか?)
プミ「わざとじゃないでしゅ。プミにはそう見えてしまったんでしゅ。ゴメンでしゅ。」
ピキ「ピッピピキー!!」(ロケットのシルエット、どう見たらタケノコに見えるんですか!!)
シンコ「ウフフ。ピキちゃん、それぐらいにしてあげてね?お客さん達、笑ってたし二人のボケとツッコミが面白いって喜んでたわ。多分、優勝チームより目立ってたしおいしかったわよ?」
ピキ「ピピピ?」(そういうものなんですか……?)
シンコ「ここで立ち話もなんだから、そろそろ楽屋に戻りましょう?私はスタッフさん達に挨拶してくるわ。」
シンコはそう言うと、プミピキの差し入れだったシュークリームを口に詰め込んだ。
ピキ「ピキー…」(そ、それ先輩と私の分…)
プミ「デジャヴというやつを感じましゅが、これが世間の荒波でしゅよ…?」
ピキは世間の荒波を感じながらプミと一緒に楽屋へと向かう。
ドアを開き、ピキがスリッパを履いた瞬間、悲鳴が楽屋に響き渡った。
ピキ「ピキー!!」(痛い!)
痛さに転げまわるピキに驚くプミもまた、スリッパを履いた瞬間、悲鳴をあげた。
プミ「痛いでしゅ!!」
二匹がスリッパを脱ぎ捨てると、スリッパの中から画鋲がバラバラと落ちる。
ピキ「ピッピー?!」(誰がこんな嫌がらせを?!)
プミ「ピキちゃん、嫌がらせじゃなくて『都会の怖さ』ってやつでしゅよ?」
ピキ「ピッ?」(えっ?)
ピキはほんのり血が出た肉球をさすりながら半泣きで首を傾げた。
プミ「PNDに昇格した時、今と同じ様に靴の中に画鋲が入ってたでしゅ。」
ピキ「ピキ?」(嫌がらせですよね?)
プミ「たまたま画鋲がスリッパに入っただけでしゅ。それが都会の怖い所でしゅ。」
ピキ「ピキキ?」(それってPND内のいじめでは…?)
プミ「暫くしたら勝手に画鋲がスリッパに入る事もなくなったでしゅ。それにアイドルは人に夢や元気を与える仕事でしゅ。アイドルが他人に嫌がらせなんてするわけないでしゅ。」
ピキ(先輩はそんな荒波の中センターに…?トップアイドルは鉄の心臓を持ってないとなれないの?)
プミ「シンコさんに絆創膏貰ってきましゅね!」
プミは勢いよくドアを開け廊下に出ると、再び悲鳴をあげた。
ピキ「ピキー!」(先輩!)
ピキが様子を見に廊下に出ると、何故か廊下に丸太があり、プミはそれに躓いたのか傍で転がっている。
ピキ「ピッキー!!」(いくらなんでも嫌がらせにも程があります!)
ピキが叫ぶと、近くのドアから先程のアイドルクイズ大会で優勝したチームとプミピキより下位だったチームが廊下へと出てきた。
チームA「あらあら、何か騒がしいと思ったらプミピキじゃないの?やだ、こんな所に丸太~?プミちゃんの筋トレアイテム~?あぶなーいww」
チームC「話題作り~?人気アイドルは大変ねww」
ピキは画鋲も丸太も美味しい所を持っていったプミピキに嫉妬したこのアイドル達だというのは分かっている……が証拠はない。が叫ばずにはいられなかった。
ピキ「ピキピキピー!!」(スリッパに画鋲入れるとか、ドアの前に丸太置くとか、同じアイドルとして恥ずかしくないんですか?)
チームA「やだ~!私達がプミピキに嫌がらせしてるとか決めつけ酷い~!」
チームC「証拠はあるの?濡れ衣なんですけど!」
プミ「ピキちゃん、証拠もないのにそんな失礼な事言ったらダメでしゅよ?」
ピキ「ピッ…」(だって…)
プミ「でも、もし、アイドルでそんな他人に陰湿な嫌がらせするパンダがいたら…」
プミはそう言いながら丸太に向かって拳を振り落とした。
プミ「こんにゃろ!この丸太め!!こんにゃろこんにゃろー!!」バキッ!ボコ!ベキ!
丸太はものの一分もしない間にプミの手によって木片へと分解される。
プミ「…こうしてやりましゅ…コフー」
チームA「素手で…丸太を…?」
チームC「丸太が木っ端微塵…」
チームAとチームCのアイドル達は真っ青になりながらドアを閉めた。
プミ「筋肉は裏切りましぇん…ってアレ?皆さん楽屋に引っ込んじゃったでしゅね?」
ピキ「ピピ?」(もしかして、PNDの時も同じ様に丸太を粉砕しましたか?)
プミ「そんな事も何回かありましゅたね。『都会の怖い所』でしゅ。勝手に丸太が転がってるんでしゅから。」
ピキはプミが本心から言ってるのを理解しているが、正確が歪んだ者が聞いたら一種の威嚇と脅しに見えただろうと感じる。
きっとPND時代もプミの怪力と天然脅しで肝が冷えたライバル達が嫌がらせを辞めたのだろう事をピキは悟った。
プミ「都会と世間の荒波は怖いでしゅね~。」
ピキ(トップアイドルに必要なものは鋼の心臓ではなく、『天然』だったとは…やっぱり、先輩って凄い!)
後日放送されたクイズ番組は高視聴率で特にプミピキ部分が好評だったとの事でプミピキはまたクイズ番組に呼ばれる事となる。
ありがとう
笑いながら読んだ
マッチョなアイドルすこww
天然破壊王プミかわええww
大作ありがとうございます
勝手に画鋲がスリッパに入る…れいしょうでしゅね
作家さんありがとう
二人のシュークリームを口に詰め込んだシンコマネwww
プミピキに嫌がらせしたアイドルどもに本気で腹が立ってしまったw
破壊王がこんなところで役に立つとはw
作家さんありがとうございます。
ふたりはアイドル!ダブルP☆シリーズ大好きです!
暴れ太鼓がここで生きてくるとは!w
こんにゃろこんにゃろと闘ってる姿はまさに暴れ太鼓
最初に命名した方天才~
そこに丸太があるからは本気で本人が思ってそうだわww
アイドルのお言葉w