イソップ橋を渡って20
「あっ、いたいた!プミちゃ……ん」
「リーくん、ダメよ」
シンコが引きとめる
「おにいしゃん…」
「何だい?」
「あたち、松平香でしゅ」
「香ちゃん、こんにちは 僕は班田といいます」
「おにいしゃん、パンダしゃんのところにいませんでちたか?」
「よく知ってるね~」
「うん、前にパンダしゃんのところで見たの もうシャンシャンのことは嫌いになっちゃったんでしゅか?」
「どうして?」
「急にいなくなっちゃったから」
つづく
イソップ橋を渡って21
「西園に異動になったんだよ 前の担当動物を見に行って声をかけるようなことは、良いこととされていないんだ」
「どうちて?シャンシャン寂しがってるかもちれないでしゅ」
「今の飼育員に懐かなくなったり、情緒不安定になったりするかもしれない
僕も新しい担当動物に早く信頼されて良い関係を作らなきゃいけないし
ちょっと難しいかな?」
「ふーん」
「異動の前には、なるべく話しかけたりスキンシップをとったりしていたけど、シャンシャンはまだ子供だから、わからなかったかもしれないなあ」
「シャンシャンのこと嫌いになったんでしゅか?おにいしゃん」
プミはもう一度聞いてみた
つづく
イソップ橋を渡って22
「嫌いになんてならないよ 離れても人の心は変わらない…実はね…ここだけの話…シャンシャンのことは今でも大好きなんだ、ナイショにしてくれるかい?香ちゃん」
「…うん、もしシャンシャンが聞いたら喜ぶよ…誰にも言わないでしゅ、約束ねっ!ニコッ」
そう言うと、プミは一筋の涙を流した
「シャンシャンのために泣いてくれるの?ありがとうね」
「こちらこそ、ありがとうしゃんでしゅ 班田しゃんもお仕事頑張ってくだしゃい…」
「ありがとう 新しいパンダ舎ができたら、コッソリ見に行っちゃうかもしれないな
パンダたちにはわからないように」
「コッソリ来てもシャンシャンは気付くと思いましゅよ、きっと」
「そうかなニコッ」
「そうでしゅよ!絶対でしゅ!じゃあね、バイバイ!ニコッ!」
「バイバイ」
班田も手を振った
つづく
イソップ橋を渡って23
トコトコトコ
「プミちゃん、班田さんに会えたんだね 何話してたんだい?」
「プミにも女の秘密があるのよ、ネッ?」
「女のひみちゅでしゅよ、ネッ?」
「えーっ、教えてよ2人とも~(乙女にも~!)」
~~
「あんな小さい子が色々考えてくれてるんだな」
(実は同僚にも内緒で、昼休みに時々スマホからパンダライブを見ていることは秘密だフフフ)
もう一度振り返って、小さな女の子の後ろ姿を見送る
一瞬白くて短い尻尾がピョコピョコ動いたような気がした
「あれ?気のせいか…疲れてるのかな…
シャンシャン元気かな…ビーリーとシィエンニュも…」
つづく
プミの涙にもらい泣き。・゜・(ノД`)・゜・。
字が違うけど班田さんってみるたびに、しろくまカフェ思い出すw
うわぁ、凄い偶然ですね
班田さんは班長だったから付けただけでした
半田さんはパンダ飼育員なんですね
しろくまカフェはアニメも漫画もチラッとしか見たことがなくて、半田さんのことは知りませんでした
良かった、やっと班田さんに会えたんだね
きっと班田さんはプミのことずっと大好きだよ。・゚・(ノω・、)・゚・。
松平香ちゃん会えて良かったよ…ホロリ
>>23
そっかタヌキさんにもらった三枚の葉っぱだった!
人間に化けてる時タヌキさんも尻尾だけひょっこり出ちゃう時あるもんねw
もしかしたら班田さんにだけプミの短い白い尻尾が見えたのかもしれないと思うと
涙止まらんよ(´;ω;`)ウゥゥ