ばあばの純愛50
そうしてシンコは僕ちゃんと一緒に、親子水入らずの旅行を楽しむことができた
「ほら僕ちゃん、この列車のタルトタタンはおいしいのよ ウフフジュル」
「…ウン…カアタン」
「食べることはできないのかしら?車掌さん?」
「食べられなくても食べ物の波動を感じて、何となくわかるみたいですよ」
「そう!アーン!僕ちゃん!」
シンコは小さな丸い光に向かって、フォークでひとくち差し出してみる
「おいしい?」
「…オイシイヨ…カアタン…イッショ…ダト…オイシイネ」
「ウフフ」
フワフワ…キラキラ…
つづく
ばあばの純愛51
~ある晩の上野動物園パンダ舎バックヤード地下のキッチンにて~
「もう、リーくんたちは川川さんに会えたかな?プミもタルトタタン食べたかしら」
お砂糖をたっぷり入れたホットミルクを飲みながら、シンコはボンヤリ考えていた
~黄泉の国、正午近く~
「おじいちゃん、そろそろ駅に向かわないと」
「駅まで送るよ」
トコトコトコ
「もうこの辺で大丈夫よ…チュアンさん」
つづく
ばあばの純愛52
「じゃあ、皆元気でな そっちでのんびりして、こっちに来るのはゆっくりでいいからね」
「100年後に会いまちょう!ひいじいじ!プミーッ」
「プミちゃん、何歳まで生きる気なんだよ~」
「頼もしいわね ウフフ」
「本当だね ハハハ」
ひいばあばも、ひいじいじも笑った
「じゃあね…またね…チュアンさん…ニコッ」
「うん…ずっと待ってるよ…ゆっくりでいいからね…可愛いシンちゃん…」
二人は両手を握り、向かい合った
「もう行かないと…」
「月がキレイな夜は、昨夜のことを思い出すよ」
「私もよ…」
「さようなら…シンちゃん…」
「さようなら…チュアンさん…」
二人は握っていた手を片手ずつ、名残惜しそうに離した
つづく
ばあばの純愛53
黄泉の国中継点行が出発します
お乗りのお客様はお急ぎ下さい
「おばあちゃん、急ごう!」
バタバタバタ
ジリリリーン
「車掌しゃん、ただいまでしゅ!プミーッ」
「あっ、お客さんたち帰ってこれたんですね!良かった~出発しますよ~!」
プシューッ
ガタンゴトン…
「ウッウッ…チュアンさん…グスングスン」
「ひいばあば!タルトタンタン食べまちょ!プミーッ」
「そうだよ、おばあちゃん!あれおいしかったよね」
「…そうね…ウフフ…ありがとう…」
つづく
本当はずっと一緒にいたいのに…
お別れする新星さんと川川さん切ない
切ないお別れもプミちゃんの明るさで救われる
なんていい子
でも切ない…
>>110
ぽんぽこタンタンかわいい!
お話の続き楽しみにしてます
これは110さんが撮影されたお写真なのかな?すごくかわいいタンタンありがとうございます!
お話の続き楽しみにしてますね!
あぁん、タンタンしゃんかわいい
会いに行かれたのですね
いつも素敵なお話ありがとうごさいます
タンちゃん赤ちゃんみたいだなぁ~