ばあばの純愛39〜41-2019/11/27(水)

ばあばの純愛39

銭湯から戻り、夕食を終えたパンダたちは各々寛いでいた

「ﾌﾟﾐちゃん、くすぐりっこだぞー ｺﾁｮｺﾁｮ」
「ｷｬｰｯ くすぐったいでしゅ～やめてぇ～おとうしゃん ﾌﾟﾐｰｯ」
「シンちゃん…少し外を散歩しようか…」
「ええ…」

ﾄｺﾄｺﾄｺ

「ちょっと寒いかなぁ、大丈夫かい？」
「うん、大丈夫よ…」

ﾄｺﾄｺﾄｺ

「春になると、上海から飛行機で会いに来てくれたわね…嬉しかった」
「そうだね…僕も重慶の君のところに行くのが楽しみだったよ」

つづく

ばあばの純愛40

「来年の春にまた来るよって言ったけど…私を置き去りにしてあなたは空に旅立ってしまった…」
「……ごめんよ…君を一人にして…」
「もう、このまま離れたくないわ…私だけここに残れないかしら？ずっとそばに…」
「それはできない」
「どうして？また私を置いていくの？ひどい…」
「ここは死者の国だ…君は天寿を全うしてからここに来るんだよ」
「いやよ」
「ビーリーやﾌﾟﾐちゃんはどうなる？たくさんの子供や孫や曾孫…飼育員さんだって…僕はこれからもずっと君が幸せに暮らすことを祈ってる」
「……待っていてくれる？」

川川は新星を抱き締めた

つづく

ばあばの純愛41

「ずっと待ってる」
「もっとおばあちゃんになっちゃうわよ…それでもいい？ｳﾌﾌ…」
「ずっとずっと待ってる…君はおばあちゃんになったって可愛いよ…ﾌﾌﾌ」

二人は抱き合ったまま泣き笑いした

「月がキレイだね」
「そうね」
「月がキレイだねって…I love youって言う意味なんだってさ」
「そう…月がキレイね…チュアンさん」

ｳｯｳｯ ｸﾞｽﾝ

ﾌﾟﾐが木の陰で泣いていた

ﾌﾜﾌﾜ…ｷﾗｷﾗ…

「光たん、慰めてくれるんでしゅか…」

ﾌﾜﾌﾜ…ｷﾗｷﾗ…

つづく