ひとりきりのランウェイ5
「まあ、また作れるのね 嬉しいわ♪
どんなデザインがいいかしら?」
「タンタンさんのセンスにお任せします よろしくお願いしますペコリ」
「わかったわ 楽しみね♪」
「それと、ご迷惑じゃなければなんですが…このファッションショーは、タンタンさんからのサプライズプレゼントということにしてもらえませんか?」
「……シンコちゃん……それでいいの?」
「はい、リーくんの乙女の密かな愉しみなので、奥さんは知らない方がいいでしょうウフフ」
「シンコちゃん、いい奥さんなのね~ 私もできるだけ協力するわ
素敵な秘密のファッションショーにしましょうね♪」
「あぁ甘い香り~ジュル」
顔を寄せあい、オーブンの中を覗き込む2人
「そろそろ焼けてきたかしら?シンコちゃん、ほら見て~膨らんでるわよ~」
「うわぁ、パイの層が持ち上がってますね~おいしそうですねぇ タンタン先生!」
「こうしてお菓子に段々と焼き色が付いて、膨らんでくるのを見ている時ってとっても幸せを感じるわね、 シンコちゃん♪」
「そうですね~ワクワク」
ウフフ ウフフ ウフフ♪ ジュルリ… ウフフ ウフフ ウフフ♪
つづく
オーブンをのぞき込むタンタンとシンコさんを想像すると可愛すぎてホッコリ
ひとりきりのランウェイ6
「そろそろ帰りの新幹線の時間?」
「まだ少し時間があるので、ぜひ会いたい方がいるんです」
「動物園の中に?」
「はい、プミがお友達になったという象のズゼさんに」
「まあ、きっと喜ぶわよ 案内するわね♪」
トコトコトコ
「ズゼちゃん こんにちは~今日も暑いわねぇ」
「タンタンさん こんにちは~暑いわねぇ」
「こちら、プミちゃんのお母さんのシンコさんよ」
「こんにちは ズゼさん シンコです
先日はプミが大変お世話になりました」
つづく
ひとりきりのランウェイ7
「いいえ 私の方がずっとプミちゃんに会いたかったの」
「プミは王子に行ってから…ズゼさんに会ってから1日で随分大人になりましたよ あの子にとって素晴らしい経験になったようです」
「そう それは良かったわ 私にとっても素晴らしい経験になったわ」
「ズゼさん、私ともお友達になって下さらない?」
「あら、もうお友達じゃないかしら?私がプミちゃんとお友達になった時から」
「ウフフそうね ありがとう また、来ます
お元気でね」
「シンコさんもねニコッ」
~帰りの新幹線~
「お弁当、お飲み物はいかがでしょうか~」
「はい、お弁当ですね こちらの三種類がありますよ どちらになさいますか?」
いつものように車内販売の仕事をこなすシンコだった
つづく
シンコさん、帰りはきっちり仕事して帰ったのね
いい奥さんだ
タンタンさんもシンコさんもズゼさんもなんて素敵な女性なんだろう
シンコさん、帰りもお仕事しながらで本当に偉い