むすめの切手を買いに行く 6シート目
次の郵便局も売り切れていた
気がつくともうすぐお昼
一旦家に戻って昼ご飯を食べてもいいが、また出直すと時間がかかってしまう
つまに電話をして外で食べると言っておいた
商店街を自転車を押しながら歩いていると「しゃんしゃんのきってありましゅ」と書いてある貼り紙を見つけた
ん?これは切手シートのことか?
その貼り紙が貼ってあったのは喫茶店のようだった
ランチもあるみたいだしここで食べるか
カランコロンプミピキピギャー
ななな、なんだ?
「いらっしゃいましぇー お好きな席にどうじょ プミー」
明るい店内でウエイトレスの女性はスカジャンを着ていた
「あの、表の貼り紙を見たのですがシャンシャンの切手は切手シートのことですか?」
「あい、そうでしゅ ご注文はなんでしゅか?」
「日替わりランチをお願いします 食後の飲み物はホットコーヒーで」
「あい、かちこまりました ランチはいりまーしゅ」
「あいよー ピキー」
奥から返事が聞こえた
ウェイトレスのスカジャンは前も後ろもパンダの刺繍がしてあり、背中には大きなパンダの刺繍、上下に「UYENO TOKYO」の文字があった ウェーノ? クシクシ
「日替わりランチ、おまたせしまちた」
コトン
さて、ランチを食べるか と思ったらな、なんだこれはっ!?
思わず椅子から飛び上がりそうになった
「あの、こ、これは?」
「あい、日替わりランチのカオナシかき氷のクリスマスバージョンでしゅ プミー」
「クリスマスバージョンやで ピキー」
いつの間にか奥から作ったと思われるコックも出てきた
コックもスカジャンを着ていた
背中には態度が社長のようなパンダがのけぞっている刺繍と、文字は「SHIRAHAMA WAKYAYAMA」とあった ワキャヤマ? クシクシ
「あの、そのスカジャンは」
「お客さん、お目がたかいのー これ、うちのおとんが作ったんや 若いころスカジャンが流行ってたんやって」
「そ、そうですか」
「ランチ、とけないうちにどうじょ」
二人の圧に押されて俺は仕方なくそのかき氷を食べた つ、つめたい
これも切手シートのためだ
スカジャンのふたり可愛い
でも日替わりランチがかき氷とは…w
むすめの切手を買いに行く 7シート目
なんとかかき氷を食べ終えて食後のコーヒーを飲んだ
俺はウェイトレスに尋ねた
「すみません、シャンシャンの切手シートありますか?」
「あい、お待ちくだしゃい」
ウェイトレスは奥に行った
そして先ほどのコックが出てきた
「お客さん、切手シートでしゅか? 5枚一組で10000円やけど、ここを選んできてくれはったから7500円でええよ」
5枚セットか 残り1枚でいいと思ったけど安くしてくれるのなら買ってもいいか
「それください」
「おおきに ほな、ランチ代と一緒にしとくわ」
「はい」
「じゃあ、お礼に二人羽織をお見せしましゅ ピキコックが前になりましゅ」
「いややー、この前やったばかりやん ピギャー」
「だめでしゅ ゆうこと聞くんでしゅ プミー」
なにやらもめているようである
「あの、そろそろ次の予定があるのでお会計お願いします」
「そうでしゅか じゃあ二人羽織は次回でしゅ」
「またきてやー」
コックの方はほっとしているようだった
「では切手代とランチ代で8500円でしゅ」
予定外の出費になったが5セット手に入ったからまあ、よしとしよう
ウェイトレスは封筒に入った切手シートを渡してくれた
「これ、切手シートでしゅ」
「ありがとう」
俺は店を出た
つまとむすめへのおみやげにケーキを買って俺は自転車をこいで家に向かった
リーちゃん、切手シートは1枚1200円や
プミピキまたぼったくりw
わたくちもほしくなってきまちた
でもワキャヤマは入手困難そうでしゅね
ワキャヤマw
封筒の中身が気になります…ゴクリ