『ハニーアップルガール』-2021/11/17(水)

『ハニーアップルガール』1

「おはよう」
ピキが教室に入ってくると、フローラルの香りが舞い、みんながピキに釘付けになった
「おはしゃんでしゅ　ピキしゃんは朝から爽やかでしゅねぇ」
「そんなことないわ　昨日夜ふかししちゃって顔がむくんでるの」
「むくんでないでしゅよ　わたちなんていつも丸顔で頭平らでしゅよ」
「何言ってるの　プミちゃんはすごく可愛くて私もプミちゃんみたいに女の子らしくなりたいわ」
ガラガラとドアが開き、リーリー先生が入ってきた
「はい、おはよう　席につけ、授業始めるぞ」
「今日も頑張ろうね！プミちゃん」
ピキはプミの肩をポンと叩き、自分の席へと向かった

『ハニーアップルガール』2

昼休み、ピキとプミは空き教室でお弁当を食べている
「ピキしゃんのおりんごはウサギしゃんでしゅね」
「もう高校生なのにりんごはウサギの形にしたくなっちゃうのよ　恥ずかしいけどやめられないわ」
「わたちはお母しゃんがいつも丸ごと渡してくるんでしゅよ　丸かじりしなさいって ｼｬﾘｼｬﾘ」
「りんごはその食べ方が一番美味しいわよ」
その時、パタパタと走る足音が聞こえ、教室のドアが開いた
「あっ！やっぱりここにいた！
白浜、放課後の生徒会は文化祭の買い出しに行くから、下駄箱のとこに集合な」
「せっ先輩！はい、わかりました ｶｵﾏｯｶｶ」
ドアが閉まり、プミはピキの顔をニヤニヤしながら見た

『ハニーアップルガール』3

「まさお先輩とデートでしゅね」
「違うわよ、生徒会みんなで行くんだから」
「二人お似合いでしゅよ　美男美女でしゅ」
「何言ってるのよ、からかわないで
私なんてなんの取り柄もなくて全然クラスでも目立たないのに、まさお先輩は学校一のイケメンで女子からも大人気で、読者モデルでも有名で私とは全然違うわ」
「ピキしゃんはどうしてそんなに自分に自信がないんでしゅかね？ピキしゃんだってモデルになれるくらい顔もスタイルも良いのに
とにかく放課後、他の女子にまさお先輩の隣を譲っちゃダメでしゅよ！積極的にいきんしゃい！」
「そもそも私はまさお先輩と付き合いたいとか、そういう想いないから　私はただ話したりできればそれで満足なの　ﾓｼﾞﾓｼﾞ」
「ふーん、そうでしゅか　じゃあわたちがまさお先輩の彼女に立候補しようかなぁ」
「ああもうプミちゃんたらイジワルなんだから」
ピキは頬を膨らませすねて見せたが、すぐにお互い笑い合い、プミがピキに恋愛指南をするのであった