プミピキ警察24時～お花見パトロール-2019/04/08(月)-１〜６

プミピキ警察24時～お花見パトロール　その３

わたあめを渡していたのはプミが尊敬してやまない元親方だった
イベントの手伝いで来ていたのであった
「お、おやかたあぁぁ、えほんさっかじゃなくてわたあめやさんになったんでしゅかぁ」
「ﾋﾟｷｰ（せんぱい、おちついて）」
元親方は時折、横に入る手伝いの女性にわたあめの作り方などを教えていた
「エプロンは私が現役時代に使っていたのが入ったからまあ、いいでしょう」
「ありがとう，親方　ｳﾌﾌ」
「シンコおばさん、こんにちは　今日はかあちゃんと来たよ」
「あら、小雅ちゃん、小Ｙ頭さんいらしゃい　今日はお休みなのね」
「ええ、暫く二人で出かける機会がなかったし、桜も見たくて来たんだけどやっぱり混んでるねぇ」
「はい、わたあめどうぞ　楽しんできてね　ｳﾌﾌ」
「ありがとう」
仲睦まじい親子は二人でひとつのわたあめを仲良く食べながら歩いて行った
プミピキも行列に並んで順番がきた
「いらっしゃい、お嬢ちゃん達は一人一本ずつでいい？」
元親方が尋ねた
「あいっ」
「ﾋﾟｷｰ」
元親方の隣にいるかろうじて入ったエプロンをした太目の女性がわたあめを2本作って元親方に渡した
「はいどうぞ　落とさないように気を付けてね」
「あいっ」
「ﾋﾟｷｰ、ﾋﾟｷﾋﾟｷ」
「あのー、親方、こっちの乳くさい子は食べきれないからふくろにいれてもらえましゅか？」
「ﾋﾟｷｨｰ（せんぱいだってたまに乳くしゃいでしゅ）」
元親方はピキのわたあめを丁寧に袋に入れて輪ゴムで閉じてくれた
「これでいい？気を付けて持ってね」
「ﾋﾟｷｰ」
二人は代金を払ってわたあめを受け取った ﾌﾟﾐはりんごあめの芯の部分を味わいながらわたあめも食べていた

プミピキ警察24時～お花見パトロール　その４

二人は空いてたベンチに座り、プミはりんごあめの芯とわたあめを交互に食べ、ピキはわたあめを少しずつ食べていた
先にわたあめを食べ終え、りんごあめの芯をポシェットに入れたたプミが言った
「つぎはあのしゃてきをそうさしてきましゅ」
「ﾋﾟｷｰ（それはそうさじゃなくてせんぱいがあそびたいんじゃ）」
お金は大丈夫か？とピキは心配したが、欲望の赴くままに動くプミはさっさと射的に向かっていた
射的場の入り口には大きなパンダの着ぐるみがいて、銃のおもちゃを渡していた
プミは射的をしたが中々思うように当たらない その時だった
「スリだー！」
ピキが声の方を向くと大柄な男がこちらに走ってくるのが見えた
「ﾋﾟｷｰ」
プミは射的に夢中になっている
ピキはとっさにプミとピキの特別車両を男が向かってくるであろう方向に置いた 足元をよく見てなかった男はつまづいた
「い、いてぇ、なんでこんなところに三輪車があるんだよ　けっ」
男は思い切り2台の車両を蹴飛ばした
大きな音に気が付いて振り返ったプミは、自分の大切な車両が蹴飛ばされているのを見た
「わ、わたしのながぐつ号が…」
プミの中で何かが切れる音がした
「プチッ」

プミピキ警察24時～お花見パトロール　その５

「よくも、よくもだいじなながぐつ号をけとばしまちたね」
その瞬間、プミのスイッチが入り、一気に男に向かって走って行った その走りはまさに猪突猛進だった
「ﾋﾟｷｲｲｨｰ（せんぱいのやる気スイッチが入った）」
プミは男に向かって突進して飛びかかった
「ゆるしましぇん、つきにかわっておしおきでしゅ」
プミは大好きなアニメのセリフを言った
男の上に登るとニット帽を取り、髪の毛に手をやった
「せんていしましゅ」
それは散髪じゃないのかとピキは思った
すると男の髪がするっと取れた かつらだった
「あれはスリの銀次…」
ピキは指名手配されているスリだと確信した
そしてピキはプミが使っていた射的用の銃を取り、男に焦点を合わせて撃った
「ﾋﾟｷｰ（かせいにかわってせっかんでしゅ）」
ピキも大好きなアニメのセリフを言った
男の頭に命中した　コルクとはいえ、痛いものである
「誰だ、撃ったのはお前かぁ」
大柄な男は銃を持ったピキに迫ってくる
「ﾋﾟ､ﾋﾟｷｲｨｰ」
その時、射的場のパンダがピキの前に現れ男を背負い投げして取り押さえた
「すぐに連絡を　さすがオヤジさん譲りの銃の腕前だな」
パンダは言った
「ﾋﾟｷｰ」
数分後、警察がやってきて男は連行された
プミピキがお礼を言おうとしたら、パンダはいなくなっていた
「あのパンダしゃんは誰だったんでしゅかね」
「ﾋﾟｷｰ（パパのことを知ってるなんて）」

プミピキ警察24時～お花見パトロール　その６

プミは射的の途中だったが、犯人逮捕に協力したということでピキと一緒に射的を無料でさせてもらえることになった
しかし、プミははずれてばかり、ピキは百発百中で欲しかったパンダのぬいぐるみを手に入れた
「ピキしゃん、すごいでしゅね」
「ﾋﾟ､ﾋﾟｷｰ（わたしはまだ乳くさいでしゅから　まぐれでしゅよ）」
プミはピキが銃の腕前は警察学校の中でもずば抜けて良かったことを知らなかった
二人はボロボロになった特別車両をとぼとぼと押しながらプミピキ署に戻った
「ただいまもどりまちた　ﾋﾟｼｲｨｨ」
「ﾋﾟｷｰ　ﾋﾟｼｲｨｨ」
署長は言った
「二人ともご苦労様　指名手配中のスリを捕まえたなんてお手柄だわﾊﾞｷﾑｼｬ」
「でも、私のながぐつ号はボロボロにされまちた」
「ﾋﾟｷｰ（わたしのアドベン号もボロボロになりまちた）」
「大丈夫よ、すぐに修理に出すから　そしたらまた乗れるわよ」
「ﾋﾟｷｰ（これ、たけのこでしゅ　はんにんとかくとうしてすこし　ぼろぼろになりまちた　ごめんなさい）」
ピキは申し訳なさそうにリュックから筍を署長に渡した
「あらありがとう　これくらい大したことないわ　うれしいわ　ありがとう」
「わーい」
「ﾋﾟｷｰ」
プミは言った
「しょちょう、ながぐつ号とアドベン号をしゅうりにだしてるあいだに、白バイちょっとだけつかっていいでしゅか？」
「ピキｰ？」
「あなたちに白バイを使わせると、またパラリラするからダメですっ　ﾊﾞｷﾑｼｬ」

二人が退室したあと、署長は現場を目撃した人からの発言を思い出していた
「おかしいわ 今日はみんな忙しくて二人を見守ることが出来なかったはずなんだけど、犯人を投げ飛ばしたのは誰だったのかしら ﾀｹﾉｺﾎﾟﾘﾎﾟﾘ」

おわり