ふたりはアイドル！ダブルP☆（プミの実家編）-2019/06/22(土)

麗麗「それで竹酢液の製造を始めたものの、軌道に全然乗ってないってコトね？」
麗麗は近くにあったボトルを摘むとため息は吐いた。
麗麗「こんな渋いパッケージじゃ中身が良くても売れないわよ？ネットも繋がってないし、たまに町とかで露店販売しかしてないんでしょ？」
ﾘｰﾘｰ「どうやったら売れるか分からなくて…ダメな弟でゴメン…。」
麗麗「泣くんじゃないわよ。リーがそんなんじゃシャンちゃんが心配で私が国に帰れないじゃない。知り合いのパッケージデザイナーにでも頼もうかしら？」」
ﾋﾟｷ「…ﾋﾟｰﾋﾟｰﾋﾟｷｰ？」（…お話中、部外者ですみませんが、麗麗さんや先輩がSNSでこれを宣伝したら売れるんじゃないかと？）
麗麗「シャンちゃんと組んでるﾋﾟｷちゃんだっけ？あなたいい所に目を付けるじゃない。」
ﾋﾟｷ「ﾋﾟｯ」（商人の娘ですから…）〈照れ〉
ﾌﾟﾐ「麗麗お姉しゃんもﾋﾟｷちゃんもありがとでしゅ。ホラ、お父しゃんも二人にお礼言うでしゅよ。」
ﾘｰﾘｰ「皆…ありがとう。」
麗麗「分かったから泣くのやめなさいよ！…そうだ。よく『製造者は私です』ってやつ。この際だからリーの写真入りでパッケージも変えましょ？」
ﾋﾟｷは内心『それはやめた方が…』と言いかけたが、口に出せなかった。
麗麗「安心したら、眠くなっちゃった。睡眠不足は美容の大敵…。」
麗麗はそう言いかけながら眠りへと落ちる。
ﾋﾟｷ（先輩の親族、我が家に負けずキャラが濃い…。）

約一ヶ月後、麗麗とﾌﾟﾐが宣伝した効果もあり、リーリーの作る竹酢液は爆発的に売れ、数年待ちの大人気商品になった。
麗麗に借金していた分も一気に返済出来た上にﾌﾟﾐの古めかしい実家は新築に建て直し最中だという。
ﾌﾟﾐ「ハイ、ﾋﾟｷちゃん、ｼﾝｺしゃん、お父しゃんから送られてきた竹酢液でしゅ。よろしければ使ってくだしゃい。」
ﾋﾟｷ「ﾋﾟｷﾋﾟｷﾋﾟｰ！」（凄い人気で今全然手に入らないらしいですね！ありがとうございます。半分は実家に送ります。）
ﾋﾟｷがふとボトルを裏返すと、全く見覚えのない男の写真が『製造者は私です』という文面と共にプリントされている。
ﾋﾟｷ「ﾋﾟｯｷｰ？！」（このイケメン、誰ですか？！）
ﾌﾟﾐ「何言ってるんでしゅか？ﾌﾟﾐのお父しゃんじゃないでしゅか。ちゃんと散髪したんでしゅね。」
ﾋﾟｷがボトルに印刷された写真とﾌﾟﾐの顔を見比べると、そっくりな事に気づく。絶世の美女・麗麗の双子の弟もまた美男であった。爆売れしたのは麗麗とﾌﾟﾐの宣伝の他に、作り手の外見の要素も大きいとﾋﾟｷは確信した。
思わず『残念なイケメン』と口走りそうになった口をﾋﾟｷは噤む。
ﾋﾟｷ「ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟｰ。」（先輩って父親似だったんですね…！）
ﾌﾟﾐ「よく言われましゅ！」
最高な笑顔で振り返ったﾌﾟﾐの後ろで、ｼﾝｺはボトルを見つめる。
ｼﾝｺ（何故かしら…誰だか分からないけれど、とっても懐かしい気持ちになるの…それにしても、オヤツを分けてくれそうな顔をしているわ。）ｼﾞｭﾙ