ふたりはアイドル！ダブルP☆（プミの実家編）（ピキの家族編）-2019/10/20(日)

ﾌﾟﾐ「…という事で、今回はﾌﾟﾐがﾋﾟｷちゃんの勉強のサポートをしましゅ！」
ﾌﾟﾐは眼鏡をかけるとﾋﾟｷの横に分厚い参考書をどさどさと積んでいく。
ﾋﾟｷ「ﾋﾟｯﾋﾟｰ！」（こんなにいっぱい覚えられないです！）
ﾌﾟﾐはﾋﾟｷの横で教えていくが、ﾋﾟｷは気を抜くと居眠りをする始末だ。

ﾋﾟｷ「ﾋﾟ！ﾋﾟｺｰ」（ハッ！ごめんなさい）
ﾌﾟﾐ「ﾋﾟｷちゃん、本当に勉強嫌いなんでしゅね…」
ﾋﾟｷ「ﾋﾟｯﾋﾟｯﾋﾟ？」（先輩、むしろ何で先輩は勉強が好きなんですか？）
ﾌﾟﾐ「ﾌﾟﾐのお母しゃんは知っての通り、ﾌﾟﾐが幼い頃に家を出て行きましゅた。お酒飲んで自堕落に泣いてばかりのお父しゃん…寂しかったﾌﾟﾐは勉強する事で寂しさを紛らわしましゅた。それがルーティーンに学ぶ事の楽しさも知りましゅた。」
ﾋﾟｷ「ﾋﾟｰ…」（先輩…）
ﾌﾟﾐ「あと、テストにはコツがありましゅ！」
ﾋﾟｷ「……ﾋﾟｰ？」（コツとは？）
ﾌﾟﾐ「テストの前に『りんご断ち』しましゅ。その後良い点数取れたら取れた分だけおりんごをご褒美にいっぱい食べましゅ！」
ﾋﾟｷ「ﾋﾟｰ。ﾋﾟｷﾋﾟ？」（なるほど。私も同じ様になれますか？）
ﾌﾟﾐ「ﾋﾟｷちゃんはきっと同じ方法では無理だと思いましゅ。なので、ﾋﾟｷちゃんのご家族とｼﾝｺさんと話し合った結果がこれでしゅ。これは最後の切り札でしゅたが、もうこれじゃないと無理だと思いましゅ！」
ﾋﾟｷの前に出されたのは一つの台本であった。
ﾋﾟｷ「ﾋﾟｰ？」（こ、これは？）
ﾌﾟﾐ「ﾋﾟｷちゃんが子供の頃からの大ファンだというパンジャニの笹井君が出る映画のキャスティング（案）の台本でしゅ。」
ﾋﾟｷが台本を捲るとキャスティング（案）の名前の中には笹井が演じる主人公の妹役にﾋﾟｷの名前が（案）の中に入っている。因みにﾌﾟﾐは笹井が通う学校の生徒会長役として名前が連なっている。
ﾋﾟｷ「ﾋﾟｯｺﾋﾟｺﾋﾟｰふじここｐｌ＠；：「」！！」（笹井君ーふじここｐｌ＠；：「」！！）
ﾌﾟﾐ「まだこれは（案）つまり（仮）でしゅ。このオファーを受けるのもﾋﾟｷちゃんの頑張り次第でしゅ。」
ﾋﾟｷはこの時ﾌﾟﾐの笑顔が悪魔の微笑みに見えたとういう。

ﾋﾟｷ「ﾋﾟｺﾋﾟｺﾋﾟｺー？」（が、俄然やる気出たは良いですが…っ私頑張れますか？）
ﾌﾟﾐ「『頑張れますか？』じゃなくてやるんでしゅ。ちゃんとクリアできたらｼﾝｺさんの計らいで、スタッフの前で笹井君とﾂｰｼｮｯﾄ写真を撮ることもできましゅ。皆の前じゃないとゴシップされちゃいましゅからね。」
ﾋﾟｷ「ﾋﾟｺ！ﾋﾟｺ！ﾋﾟｰ！！」（やります！やります！やらせてください！！）

3日後、ﾋﾟｷは見事に50点をギリギリでクリアし、映画のオファーは正式に受理されたという。
そして、再び浜家が事務所を訪れた。
良「彩ちゃん！お母ちゃん、アンタはやればできる子だって信じてたでー！」
良浜はﾋﾟｷを力いっぱい抱きしめるが、ﾋﾟｷは少し迷惑そうな表情を浮かべていた。
桜・桃・結「この前はすぐ家に帰っちゃったけど、今回はパンディーランド行ってくるわ！」
良浜の隣では永明が涙を流している。姉達は相変わらず騒がしい。
ｼﾝｺ「あら、ﾌﾟﾐちゃんどうしたの？」
ﾌﾟﾐ「『家族』って良いでしゅね…。」
寂しく笑うﾌﾟﾐにｼﾝｺの心は何故か締め付けられる。
良「そういえば、ｼﾝｺさん？アンタウチのビンタ止めるなんてやりおるさかい。アンタの旦那、ウチみたいにアンタの尻に敷かれてるやろ？でもウチみたく厳しくなさそうだから子供は甘やかしてるんとちゃうん？」
ｼﾝｺ「…えっ？」
良「アンタ、子供おるやろ？」
ｼﾝｺ「…子供？」
ﾌﾟﾐ「ｼﾝｺしゃんにも子供さんがいるんでしゅね？」

ﾀﾝﾀﾝ「あら～、今日はそろそろﾌﾟﾐﾋﾟｷちゃんはレッスンに入るからそろそろお時間なの～。」
奥で一連の流れを見守っていた芸能事務所『王子プロ』の社長のタンタンが前に出ると、浜家は騒がしくも事務所を後にした。
ｼﾝｺ「私に…子供…？！」
動揺しているｼﾝｺをﾀﾝﾀﾝは奥の部屋へと連れて行く。

隣の部屋でﾀﾝﾀﾝに勧められた笹茶を飲みながらｼﾝｺは窓から見える青空を見つめる。
ﾌﾟﾐは何故か心が締め付けられる様な気持ちになり、窓から見える青空を仰いだ。

『お母シャンも、どこかでこの青空を見ていましゅか…？』